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2024年10月20日から22日、そして27日から30日にかけて、車中泊をしながら西日本を巡る旅に出ました。
名古屋を出発し、最初は滋賀県の彦根城へ。その後、岡山、広島、山口、島根、鳥取を経由し、最後は京都府の天橋立へ向かいます。
途中の10月23日から27日午前までは仕事のためホテルへ戻るという少し変則的な日程でしたが、仕事が終わった後は再び車中泊旅行を再開しました。
今回の旅で訪れたのは、城、庭園、神社、歴史的な町並み、水族館、博物館、世界遺産、ラムサール条約登録湿地など、本当にさまざまな場所です。
そして、私にとって欠かせないのがバードウォッチングです。
観光地を巡りながら、その土地の自然環境にも目を向け、宍道湖や中海のような水鳥の生息地では本格的に鳥を探しました。
そのため、今回の旅は単なる観光旅行というより、「鳥見+生き物+歴史+車中泊」を詰め込んだ旅になっています。
この記事では、これまで公開してきた3本の旅行記をまとめながら、名古屋から西日本を巡った7日間の旅を振り返ります。
10月20日:彦根城から始まる西日本車中泊旅行

今回の旅は、名古屋から滋賀県へ向かうところから始まりました。
最初の目的地は彦根城です。

彦根城では天守を見るだけではなく、天秤櫓や太鼓門櫓、石垣、堀などを歩きながら見て回りました。
実際に城内を歩いてみると、単に「立派な天守がある城」というだけではありません。
どこに堀があり、どこを通って天守へ向かうのか。大堀切に架けられた橋や、複雑に折れ曲がる道などを見ていると、城全体が防御のために設計されていることが分かります。
天守は3層3階と比較的小ぶりですが、屋根や破風、窓などが組み合わされた姿は非常に美しく、間近で見ると細かな工夫がよく分かりました。
そして、天守最上階から見た琵琶湖と周囲の山々も印象に残っています。
城を見学した後は玄宮園へ。

ここでは庭園を楽しみながら鳥も探しました。
10月下旬という時期でしたが、園内ではキビタキを観察することができました。
城を見て、庭園を歩いて、最後は鳥を探す。
最初から、今回の旅らしいスタートだったと思います。
彦根城を後にした後は、岡山県へ向けて移動しました。
この日の夜は「道の駅 一本松展望園」で車中泊です。
翌日の岡山観光に備えて、目的地に近い場所まで移動しておきました。

10月21日:岡山城・後楽園・吉備津神社・倉敷を巡る

翌朝は、道の駅 一本松展望園の展望台から瀬戸内海を眺めてから岡山市内へ向かいました。
岡山で最初に訪れたのは岡山城です。

黒を基調とした外観が特徴的で、彦根城とはまた違った雰囲気があります。
天守内部では、城の歴史だけではなく、刀や甲冑、火縄銃、馬上筒などを見ることができました。
特に、実際の大きさや重さを体感できる展示が面白く、「歴史を眺める」というより、当時の道具を具体的にイメージしながら見学できました。
続いて向かったのが岡山後楽園です。

ここでは観光よりも鳥探しに夢中になっていたような気もします。
10月ということで渡り鳥にも期待しており、特にノゴマを探していましたが、残念ながら出会うことはできませんでした。
それでも、池、芝生、林など環境の異なる場所を歩きながら鳥を探すことができました。
庭園そのものも美しく、鳥を探しながら歩いていると、自然と園内をじっくり見ることになります。
さらに、この日は特別公開されていた延養亭にも入ることができました。
普段とは違う場所を見学できたのは、今回の旅のちょっとした嬉しい出来事でした。
後楽園の次は吉備津神社へ。

ここで特に印象に残ったのが、長く続く木造の廻廊です。
写真では何度も見ていたものですが、実際に歩いてみると、その長さと独特の雰囲気をより強く感じます。
祈願トンネルのように大量の絵馬が並ぶ場所や、桃太郎をモチーフにしたおみくじなどもあり、岡山らしさを感じられました。
そして、この日の最後は倉敷美観地区です。

白壁の町家や石畳が続く街並みは、それまで見てきた城や神社とはまったく違った魅力があります。
倉敷物語館で休憩し、倉敷アイビースクエアにも立ち寄りました。
赤レンガの建物をつたが覆う景観は非常に印象的で、歴史的な建物が現在も観光施設として活用されていることにも興味を引かれました。
最後に阿智神社へ。
ここでは境内で烏骨鶏にも出会いました。
こうして振り返ると、岡山でも最後まで鳥が登場する一日でした。
観光地を巡りながら、結局どこかで鳥を探している。
これも今回の旅の特徴です。
観光を終えた後は広島県方面へ移動し、道の駅 西条のん太の酒蔵で車中泊しました。

10月22日:広島で原爆ドームとマリホ水族館を訪れる

10月22日は広島県へ向かいました。
この日の中心となったのは、平和記念公園と広島平和記念資料館です。

平和記念公園を歩いていると、原爆死没者慰霊碑や原爆の子の像など、多くの慰霊碑や記念碑が目に入ります。
特に原爆ドームは、実際に目の前に立つと写真で見るのとは違う迫力がありました。

建物の一部が崩れ、内部がむき出しになった姿。
そのすぐ周囲には、現在の広島の街が広がっています。
現在の街並みと、原爆の被害を受けた建物が同じ場所に存在していることに、強い印象を受けました。
その後は広島平和記念資料館へ。

被爆者の遺品や原爆による被害を伝える資料を実際に見ることで、原爆によって何が起きたのかを具体的に知ることができました。
なぜこのようなことが起きたのか。
そして、同じことを繰り返さないためにはどうすればいいのか。
展示を一つひとつ見ながら、いろいろなことを考えさせられる場所でした。
そして、この日の最後に向かったのがマリホ水族館です。

2024年12月1日に閉館することが決まっていたため、「閉館前に一度見ておきたい」と思い、今回の旅で訪れました。
特に印象的だったのが、中国地方の渓流環境を再現したゴギの水槽です。

激しく流れる水の中を魚が泳ぐ姿を見ると、魚そのものだけではなく、「この魚はこういう環境で暮らしているのか」と、生息環境までイメージすることができます。
ほかにもトラフザメやウシバナトビエイなどが泳ぐ大型水槽があり、季節水槽では鳥居や紅葉を取り入れた和風の水景の中をキジハタが泳いでいました。
平和記念公園や資料館で歴史について考えた後だっただけに、水族館で生き物を眺める時間は良い気分転換にもなりました。
現在では閉館してしまった水族館を、閉館前に訪れることができたという意味でも、印象に残る訪問です。
ここまでで旅の前半は終了。
10月23日から27日午前までは仕事のためホテルへ戻り、いったん車中泊旅行を中断しました。
そして、10月27日の午後から再び旅を再開します。

10月27日:山口で自然科学と萩の歴史を巡る

仕事を午前中に終え、午後から再び車を走らせます。
この日の最初の目的地は、山口県にある豊田ホタルの里ミュージアムです。

以前から仕事で近くを通るたびに気になっていた施設で、今回初めて訪問しました。
名前からするとホタルを中心に紹介する博物館ですが、実際にはホタルだけではありません。
豊田町周辺の自然、昆虫、水生生物、淡水魚、化石、標本など、さまざまな自然科学分野の展示があります。
特に面白かったのが、一般向けの博物館でありながら、研究や論文をベースにした内容がしっかり展示されていることです。
単に「ホタルはきれいですね」で終わる施設ではなく、ホタルの生態や水生昆虫などについて深く学ぶことができます。
ニジイロクワガタやヘラクレスオオカブト、チョウの標本などもあり、生き物好きならかなり楽しめる場所だと思います。
さらに驚いたのが、トイレにまで自然や生物に関する展示があったこと。
施設全体から「とにかく自然科学を知ってもらいたい」という雰囲気が伝わってきました。
今回の旅では多くの施設を訪れましたが、豊田ホタルの里ミュージアムは特に記憶に残っています。
その後は、鳥を探しながら萩へ向かいました。
萩に到着して最初に訪れたのは萩城跡です。

天守は残っていませんが、石垣や天守台などが残されており、かつてどのような城だったのかを想像しながら歩くことができます。
続いて菊ヶ浜へ。
白い砂浜と指月山を眺めました。
このときは天候が少し残念でしたが、砂浜では女子高校生がTikTokの撮影をしており、歴史ある萩の街と現代的な光景が同居しているのが妙に印象に残りました。
その後は萩城下町へ。

白壁の建物や武家屋敷などが残る街並みを歩いていると、昔の日本の町に入り込んだような感覚があります。
ところが、散策中に雨が強くなってきました。
車へ避難した後、萩反射炉へ移動します。

萩反射炉は、日本が西洋の技術を取り入れながら近代化へ向かっていた時代を感じられる場所でした。
派手な観光施設ではありませんが、当時の人々が新しい技術を取り入れようとしていたことを感じられる遺構です。
ただ、このときもかなりの雨。
旅はなかなか予定どおりには進みません。
山口県での観光を終えた後は、翌日の島根観光に備えて島根県浜田市へ移動。
道の駅 ゆうひパーク浜田で車中泊しました。
名前からすると夕日が楽しみになる道の駅ですが、到着したときにはすでに暗く、夕日を見ることはできませんでした。
しかし、翌朝には浜田マリン大橋と日本海を眺めることができました。
夕日は見られませんでしたが、朝の景色もなかなか良いものでした。

10月28日:アクアス・石見銀山・出雲大社を巡る

10月28日は島根県を巡ります。
この日の最初の目的地は、島根県立しまね海洋館アクアスです。

アクアスで特に楽しみにしていたのがシロイルカ。
有名なバブルリングを見ることができたのはもちろんですが、2024年6月に誕生した2頭の子どもがいて、親子で泳ぐ姿を見ることができました。

これはかなり印象に残っています。
生き物を展示する水族館では、珍しい生物を見ることだけでなく、繁殖や子育ての様子を見られることにも大きな魅力があります。
神話の海大水槽では大型のサメなどを観察しました。
ちょうど水槽の清掃も行われていて、スタッフが鎖で編まれたような特殊な服を着て水槽内で作業していたのも印象的でした。
ペンギンの展示も面白く、キングペンギン、キタイワトビペンギン、ジェンツーペンギン、フンボルトペンギンなどを観察しました。
特にフンボルトペンギンの展示では、頭上をペンギンが泳ぐような構造になっています。
ソファーベッドに寝転びながらペンギンを見上げられるという、なかなか面白い展示でした。
さらに、餌を食べた数などの記録を更新した個体に表彰状を作るという展示も。
飼育スタッフが個体を一頭一頭しっかり観察していることが伝わってきて、こういう細かな部分も水族館の面白さだと思います。
アクアスを後にして向かったのは石見銀山です。

まず石見銀山世界遺産センターで、銀の採掘や精錬、石見銀山の歴史について学びました。
そのうえで龍源寺間歩へ向かいます。
石見銀山公園から約2.3km歩き、道中ではもちろん鳥も探しました。
実際の坑道へ入ってみると、資料館で見た採掘の説明が現実のものとして感じられます。

狭い坑道や排水坑、立入禁止となっている横坑などを見ていると、当時の採掘が決して簡単なものではなかったことが想像できます。
その後、佐毘賣山神社や清水谷製錬所跡、大森銀山の町並みなどを歩きました。
石見銀山というと「銀を掘った場所」というイメージになりがちですが、実際に歩いてみると、採掘だけではなく精錬、生活、商業など、多くの人々の活動によって形成された場所だったことが分かります。
山林や町並み周辺ではアトリの群れなども確認できました。
歴史を楽しみながら鳥も探せるので、個人的にはかなり相性の良い場所でした。
そして、この日の最後に訪れたのが出雲大社です。

到着したのは夜でした。
10月は一般的には「神無月」と呼ばれますが、出雲では「神在月」と呼ばれる時期です。
夜の境内は人の気配も少なく、昼間とは違った静かで厳かな雰囲気がありました。
拝殿や神楽殿を参拝し、特に印象に残ったのが巨大な注連縄です。
写真では何度も見ていましたが、実際に現地で見ると迫力が違います。
また、境内ではホタルに関する案内も発見しました。
前日に豊田ホタルの里ミュージアムを訪れていたため、ここでホタルに関するものを見つけたことも妙に印象に残りました。
この日は、水族館、世界遺産、神社と、かなり濃い一日です。
夜は道の駅 湯の川で車中泊しました。

10月29日:宍道湖・中海で水鳥を追う

10月29日は、今回の旅でも特に楽しみにしていた鳥見の日です。
午前4時半に起床し、朝食には出雲のご当地グルメであるバラパンを食べました。

バラのように巻かれたパンにクリームが入っており、見た目にも特徴があります。
朝食後は日の出まで仕事。
道の駅内には椅子やテーブルがあり、車中泊しながら仕事をする環境としても便利でした。
仕事を終えた後、宍道湖へ向かいます。
宍道湖では湖だけではなく、周辺の農耕地や河川なども含めて鳥を探しました。
この時期に多かったのがガンカモ類です。

コハクチョウやマガンなども確認でき、水鳥が集まる場所ならではの光景を楽しめました。
鳥を探していると、「この場所はどんな環境だから、これだけの鳥が集まっているのだろう」と考えることも増えます。
単に珍しい鳥を探すだけではなく、その土地の自然環境を見ることにもつながるのが、バードウォッチングの面白いところです。
昼食には、宍道湖名物のシジミを使った「しじみ塩らーめん」を食べました。

シジミが大量に使われていて、しっかりと風味を感じられるラーメンです。
人気店ということもあり、開店直後に訪れたにもかかわらず待ち客がいました。
食後は再び道の駅 湯の川へ。
今度は足湯に入りながら仕事です。
少し熱めの足湯でしたが、地元の方と会話をしながら過ごすことができ、旅先ならではの交流も楽しめました。
午後は中海へ移動します。
中海もラムサール条約登録湿地です。
訪れた米子水鳥公園は、あいにく火曜日で休園日。

しかし、施設が閉まっていても周辺から池を観察できる場所があり、スコープを担いで鳥を探しました。
カモ類を中心に多くの水鳥を見ることができ、休園日でも十分に楽しむことができました。

さらに、鳥を見ていると上空から飛行機が。
米子空港や美保基地が近いため、C-130が飛んできました。
鳥を撮影していたはずが、気が付けば飛行機まで撮影している。
鳥屋にはありがちな現象です。
その後は湊山公園へ向かいました。
本来は中海に沈む夕日も楽しみたいところでしたが、この日は曇天。
夕日は見られませんでした。
ただ、無いものは仕方ありません。
そこで園内にある蒸気機関車D51-195を見学しました。

鳥とはまったく違うジャンルですが、こういう大きな機械を見ると、それはそれでテンションが上がります。
さらに猿が島ではニホンザルを観察。
若い個体が食べ物を食べている姿を見ることができました。
夕日を見る予定が、SLを見て、猿を見て、最後はまた鳥を見る。
予定どおりではありませんが、こういう展開も旅の面白さだと思います。
その後、日が暮れるまで園内で鳥を観察しました。
そして鳥見を終えた後は、京都府へ向けて出発。
道の駅 海の京都 宮津で最後の車中泊をしました。
10月30日:天橋立を眺めて西日本旅行終了

今回の西日本旅行最終日です。
道の駅 海の京都 宮津で車中泊し、朝から天橋立へ向かいました。
訪れたのは島崎公園。
ここから天橋立を眺めました。
今回は本格的な天橋立観光をする時間はなく、「せっかく近くまで来たので、少し見ておこう」という程度の立ち寄りです。
天橋立というと、上から見た景色や「股のぞき」のイメージが強かったため、地上から眺めてみると、思っていた以上に遠く感じました。
写真で見るのと、実際にその場所へ行って見るのとでは、やはり印象が違います。
ほんの短い立ち寄りでしたが、今回の長い旅の最後に天橋立を見ることができました。
ここで今回の西日本旅行は終了。
愛知県へ向けて帰路につきました。

車中泊だからこそ楽しめた「鳥見+観光」の旅
今回の西日本旅行では、彦根城から岡山、広島、山口、島根、鳥取を経て、最後は天橋立まで巡りました。
城や神社、世界遺産を訪れ、水族館や博物館で生き物を観察し、宍道湖や中海では本格的にバードウォッチングを楽しみました。
「その土地に行ったら、そこで見られるものをできるだけ見てみる」というのが、今回の旅のスタイルだったように思います。
そして、その自由な旅を支えてくれたのが車中泊でした。観光を終えた後に次の目的地まで移動できるため、広い範囲を効率よく巡ることができました。
雨や曇天、休園日など予定どおりにいかない場面もありましたが、そのたびに別の楽しみを見つけることができました。
鳥を見て、生き物を観察し、歴史を学び、土地の景色を楽しむ。
かなり欲張りな旅でしたが、それこそが今回の車中泊旅行の面白さだったと思います。
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