2023年10月10日〜13日にかけて、名古屋駅から東京駅までサイクリングしてきました。
総距離は427.82km。
自転車を始めて10ヶ月ほどの身としては、なかなか挑戦しがいのある距離でした。
観光も挟みながらの4日間。
その記録を、これから挑戦する方の参考になればと思いながら綴っていきます。
順風満帆な初日

初日は、名古屋駅からスタートしました。
中部地方最大のターミナル駅で、「名駅(めいえき)」の愛称でも知られる場所です。
JRや私鉄、地下鉄が集結する交通の要所であり、巨大な駅ビル「JRセントラルタワーズ」は世界最大級としてギネス認定されたこともあります。
輪行でここまで来て、いよいよ出発です。
しかし、さすがは車社会の中心地。
名古屋市内は交通量と信号が多く、思うように進めません。
ウォーミングアップというには少し手強いスタートでした。
市街地を抜けて向かったのは、岡崎公園。
岡崎公園

徳川家康が生まれた岡崎城を中心とした歴史公園で、三河武士の文化を今に伝える場所です。
園内には「産湯の井戸」などもあり、歴史好きにはたまらないスポットでもあります。

初めて訪れた岡崎城を眺めながら、どこか徳川の力を授かったような気分になり、しばし休憩。
そのまま一気に浜松方面へ向かいます。
この日は追い風が非常に強く、坂道すら軽快に進めるコンディション。
風に押されるように距離を稼いでいきました。
途中で立ち寄ったのが、弁天島。
弁天島

浜名湖の河口に位置する島で、湖上に立つ赤い大鳥居が印象的な観光地です。
この鳥居は神社のものではなく、観光シンボルとして建てられたものというのも面白いポイントです。
アニメ「ゆるキャン△」や「ガヴリールドロップアウト」などの聖地としても知られていますが、この日はそれ以上に、強風の中でじっと耐えるウミネコの姿が印象に残りました。

体勢を変えながら風に抗う姿が妙に人間くさくて、思わず笑ってしまいます。
その後は静岡名物のハンバーグを求めて、さわやか 浜松高塚店へ。
さわやか 浜松高塚店

看板メニューの「げんこつハンバーグ」を堪能し、食後はコーヒーをおかわりしながら3時間ほどゆっくり過ごしました。
15時頃の入店だったこともあり、店内はかなり空いていて快適そのもの。
最後は浜松のホテルにチェックインし、この日は終了。
疲労感も少なく、まさに順風満帆なスタートとなりました。
この日の移動距離:109.7km
地獄と感動の2日目
朝食でしっかりエネルギー補給をして出発。
この日は太平洋沿いを走るルートを選択しました。

海沿いを走れる気持ちの良いコースですが、実際には堤防工事による迂回路の連続。
事前の下調べが甘かったと、早々に後悔することになります。
さらに追い打ちをかけるような向かい風。
昨日とは打って変わって、なかなか進まない展開に「ぐぬぬ…」という気持ちになりながらも、なんとか前進。
ようやく辿り着いたのが、御前埼灯台。
御前埼灯台

静岡県最南端の岬に立つ灯台で、日本でも数少ない「登れる灯台」のひとつです。
明治時代に建てられたレンガ造りの歴史的建造物で、上からは水平線や富士山を望む絶景が広がります。
そこからさらに走り、静波海岸へ。
静波海岸

全国的に有名なサーフスポットで、遠浅で穏やかな海が特徴の海岸です。
シーズンオフということもあり人はほとんどおらず、静かな海をじっくり味わうことができました。
個人的には、海は人が少ない方が落ち着いて観察できるので好都合。
鳥を見たり、遠くを眺めたりと、贅沢な時間を過ごしました。
その後、ハチクマの渡りを眺めながら北上し、安倍川へ。
安倍川

ダムを持たない珍しい大河川で、清流としても知られています。
仕事でも関わりのある場所だけに、実際に訪れると少し特別な感情が湧いてきます。
ここでしっかり休憩し、三島方面へ向かって再び走り出しますが——事件発生。
絶望と感謝のパンク修理

パンクです。
静岡市の交差点がデコボコで、暗かったこともあり、避けられませんでした。
しかも予備チューブにも穴が空いているという絶望的な状況。
完全に詰みかけましたが、現地の方々に助けていただき、なんとか修理完了。
この時のありがたさは、今でも忘れられません。
そのまま三島のホテルへ到着。
到着時刻は、深夜2時…。
静岡の人の温かさに救われた1日となりました。
この日の移動距離:179.3km
峠越えの3日目
この日は峠越えのため、距離は控えめに設定。
山道はやはり厳しく、脚への負担が一気に増します。
15kmほど進んだところでコンビニに立ち寄り補給。
ファミマでクスサン

ファミリーマート 函南丹那店で休憩中、ふと足元を見ると、クスサンが3匹。
美しい羽にふわふわの体、つぶらな瞳…。
一瞬で疲れが吹き飛びました。
「可愛いは正義」という言葉の意味を、ここで理解しました。
その後は熱函街道ルートで峠越え。
熱海経由の小田原城
箱根より標高は低いものの距離が長く、それなりに体力を使います。
アップダウンを繰り返しながら、ようやく小田原へ。
立ち寄ったのは、小田原城。

戦国時代、北条氏の本拠地として栄え、「難攻不落」の名で知られる城です。
上杉謙信や武田信玄ですら落とせなかったというエピソードは有名ですね。
現在の天守は復興されたものですが、その威容は見応え十分。
観光客で賑わっていました。
そしてもう一つの見どころが、かつて城内で飼育されていたニホンザルたち。

しっかり姿を確認できて満足です。
(2023年12月14日に、東筑波ユートピアへ譲渡されました。)
さらに、シジュウカラやモズといった身近な野鳥も観察でき、個人的にはかなり充実した時間でした。

その後は快活CLUB 小田原鴨宮店で宿泊。
コストを抑えつつも快適に過ごせる、ありがたい存在です。
この日の移動距離:51.4km
達成感あふれる最終日
最終日は驚くほどスッキリとした目覚め。
ゴールが見えていると、人はここまで元気になれるのかと実感します。
まずは虹ヶ浜で朝食。
虹ヶ浜

静かな海岸で、観光地というよりは地元の人が過ごす落ち着いた場所です。
かつては人気の海水浴場だった時期もありましたが、現在は穏やかな時間が流れています。
ウミネコやトビが採餌する様子を眺めながら、最後のエネルギーチャージ。
そのまま神奈川を走り抜け、東京へ。
ゴール直前で立ち寄ったのが、皇居外苑です。
皇居外苑

江戸城跡の一部を開放した広大な公園で、歴史的景観と自然が融合した空間。
砂利の広場や堀、石垣が印象的で、日本らしい風景が広がります。
ここはバードウォッチングにも適した場所で、お堀にはカモ類やオオバンが集まっていました。

最後まで自分らしい楽しみ方ができた気がします。
そして——
ついに東京駅に到着。
ゴール!東京駅

言葉にできない達成感。
長距離を走り切った後の充実感は、やはり特別です。
駅弁を購入し、東海道新幹線に乗り込んで名古屋へ。

数日かけて自転車で走り抜けた距離を、わずか数時間で一気に戻っていくこの感覚。
車窓を眺めながら、改めて現代の技術の進化に驚かされました。
人力で積み重ねた時間と距離を、一瞬で縮めてしまう移動手段がある時代。
そんな時代に生まれていること自体が、とてもありがたく感じられます。
そして、この時の駅弁は、間違いなく今までで一番美味しく感じました。
この日の移動距離:87.42km
まとめ
4日間で走行した距離は427.82km。

カメラと双眼鏡を背負いながらのサイクリングだったので、純粋な走行だけを考えればもう少し楽に走れるルートだったと思います。
それでも、観光と自然観察を両立できたこの旅は、間違いなく濃密な時間でした。
名古屋から東京まで、自転車で繋ぐ旅。
興味がある方は、ぜひ挑戦してみてください。
見られた鳥
| キジ目 | カツオドリ目 | トビ | ヒバリ |
| キジ | カワウ | オオタカ | ツバメ |
| コジュケイ | ペリカン目 | サシバ | ヒヨドリ |
| カモ目 | アオサギ | ノスリ | ウグイス |
| コブハクチョウ | ダイサギ | ブッポウソウ目 | エナガ |
| マガモ | コサギ | カワセミ | メジロ |
| カルガモ | ツル目 | キツツキ目 | ムクドリ |
| オナガガモ | オオバン | コゲラ | ツグミ |
| コガモ | チドリ目 | ハヤブサ目 | イソヒヨドリ |
| ホシハジロ | ケリ | チョウゲンボウ | エゾビタキ |
| カイツブリ目 | コチドリ | ハヤブサ | コサメビタキ |
| カイツブリ | シロチドリ | スズメ目 | スズメ |
| カンムリカイツブリ | ミユビシギ | モズ | キセキレイ |
| ハト目 | ハマシギ | オナガ | ハクセキレイ |
| キジバト | ウミネコ | ハシボソガラス | セグロセキレイ |
| カワラバト | タカ目 | ハシブトガラス | カワラヒワ |
| ミズナギドリ目 | ミサゴ | ヤマガラ | ホオジロ |
| オオミズナギドリ | ハチクマ | シジュウカラ | アオジ |
計58種。



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