【旅行記】悪天候の富士山へ|雨と強風を乗り越えて日本最高峰・剣ヶ峰へ

サムネ 旅行記

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2026年9月4日から5日にかけて、富士山の吉田ルートを1泊2日で登ってきました。

今回の登山では、両日とも登山指数が「C」という厳しい予報が出ており、9月4日は上空約4,400m付近で気温2℃・風速14m、9月5日は気温1℃・風速14mという悪条件でした。

それでも事前にしっかり準備を整え、予定を柔軟に変更しながら挑戦します。

結果として、強い雨と風、濃霧に苦しめられながらも、日本最高峰の山頂に立つことができました。

富士山登山の準備と、改めて知る富士山の魅力

富士山
過去に撮影した富士山

山行記録をお伝えする前に、富士山について共有できればと思います。

富士山は皆さんご存知の通り、山梨県と静岡県にまたがる標高3,776mの日本最高峰で、現在も活動を続ける活火山です。

左右対称に近い美しい円錐形と広大な裾野を持つ姿は日本を象徴する景観として知られ、2013年には「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」として世界文化遺産に登録されました。

日本最高峰であり、信仰と芸術の山

現在の富士山は一つの火山に見えますが、先小御岳、小御岳、古富士、新富士という4つの火山が重なって形成された複成火山です。

最後の噴火は1707年の宝永大噴火で、現在も気象庁が指定する活火山となっています。

また、富士山に降った雨や雪は長い年月をかけて溶岩層を通過し、ろ過された水が忍野八海や白糸の滝などの湧水として麓に湧き出します。

白糸の滝
白糸の滝

富士山は単なる高い山ではなく、豊かな水を生み出す自然環境としても重要な存在です。

古くから噴火の恐ろしさと神秘性によって信仰の対象となり、木花之佐久夜毘売命を祀る浅間神社が各地に建てられました。

江戸時代には富士講が広がり、富士塚も各地に築かれました。文学や浮世絵にも大きな影響を与え、葛飾北斎の「富嶽三十六景」は海外の画家にも影響を与えています。

さらに「一富士二鷹三茄子」、千円札の逆さ富士、パスポートに採用された北斎作品など、富士山は現代の日常生活にも深く入り込んでいます。

各地の「利尻富士」「薩摩富士」といった郷土富士も含め、日本人にとって富士山は自然景観を超えた特別な存在なのだと改めて感じます。

今回の持ち物と、急遽変更した登山計画

富士山 持っていったもの クリーム玄米ブラン

登山前にはYAMAPで登山計画書を作成して提出しました。

  • 水分:約2.2L
  • 行動食:クリーム玄米ブラン、ブラックサンダー、濃厚チョコブラウニー
  • 装備:40Lザック、登山靴、厚手の靴下、セパレートタイプのレインコート
  • ヘッドライト、登山用ヘルメット、双眼鏡

深夜1時ごろに起床し、約1時間で準備を終えて午前2時に愛知を出発しました。

富士山パーキングに到着した時点ですでに雨。

そこからシャトルバスに乗り換え、午前8時8分に5合目へ到着しました。

シャトルバスのチケットは事前にオンライン購入し、料金は3,400円でした。

5合目では高度順応のため1時間ほど滞在。

富士山 冨士山小御嶽神社
冨士山小御嶽神社

売店を見たり、神社で登山の無事を祈願したり、6合目まで馬で向かうこともできるということで、待機している4頭の馬を眺めたりして過ごしました。

入山時の手続きも事前に「アソビュー!」で済ませていたため、案内スタッフに伝えてスムーズに通過。

このとき受け取った「富士山保全協力者証」は2026年版がなく、一昨年の2024年版の木札をいただきました。

富士山保全協力者証

当初は初日に8合目の蓬莱館へ宿泊し、翌朝に山頂へ向かってご来光を見る予定でした。

しかし直前の予報では両日とも雨になる見込みだったため、初日のうちに山頂まで一気に登り、お鉢巡りまで済ませてから8合目まで下る計画へ変更しました。

9月4日、5合目から8合目へ|森林限界と火山の大地を歩く

吉田ルートは5合目から森林帯を抜け、次第に木々の少ない火山景観へ変化していきます。

標高が上がるにつれて空気や植生、足元の地質まで変わっていくため、富士山そのものの変化を感じながら登れる区間でした。

5合目から6合目|湖を眺めながらゆっくり登る

富士山 五合目から六合目

5合目から6合目にかけては、低めの木々が生い茂る森林帯をなだらかに進みます。

この日は山中湖や河口湖がきれいに見えて、登り始めたばかりとはいえ、すでに富士山らしい景色を楽しめました。

富士山 河口湖
河口湖

ちなみに山中湖と河口湖を含む富士五湖は、「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産です。

下山してくる登山者とすれ違うなか、外国人観光客が馬に乗って5合目まで下ってくる姿もよく見かけました。

富士山 五合目から六合目

富士山の吉田ルートでは5合目から7合目付近まで乗馬サービスがあり、登りでは体力温存、下りでは疲労や膝への負担を減らす目的でも利用されています。

富士山では一般車両が入れない高所で馬が使われており、歴史的にも荷物運搬などを担ってきた存在です。

不整地の多い登山道を進む姿を見ると、今も重要な役割を担っていることが分かります。

少し暑くなってきたので屋根のある場所で1枚服を脱いで休憩し、再び出発しました。

途中では紫色の花も見つけました。

富士山 オオサワトリカブト

トリカブトの仲間でしょうか?

富士山にはオオサワトリカブトという、固有種が自生していますが、自信はありません。

6合目の富士山安全指導センターでは、「やめよう弾丸登山」という大きな看板が目に入りました。

富士山 弾丸登山 六合目

弾丸登山とは、山小屋などで十分な休息や睡眠を取らずに、夜通しで一気に山頂を目指して往復する無謀な登山形態のことです。

プライベートな登山ぐらい、無茶せず行きたいものですね。

ヘルメットの無料貸し出しも行われていますが、私は持参した登山用ヘルメットを装着して先へ進みます。

そして6合目から見上げると、これから目指す山頂がはっきり見えました。

富士山 六合目

「今からあそこまで行くんだ」と思うと、一気に気持ちが高まります。

6合目から7合目|スコリアと高山植物

6合目を過ぎると少しずつ坂が目立つようになり、高い木はほとんど見られなくなってきました。

足元には富士山らしい黒色のスコリアが転がり始め、火山の上を歩いていることを実感します。

富士山 スコリア

スコリアは玄武岩質マグマから生じた火山噴出物で、富士山では黒色のものだけでなく、酸化によって赤くなったものも見られます。

なお、五合目より上は国立公園の特別保護地区などに指定されているため、石や溶岩、スコリアを持ち帰ることはできません。

今回は当然ながら、記録は写真だけにしました。

道端には白い花も咲いていて、こちらはイタドリです。

富士山 イタドリ

平地のものより背丈が低く、厳しい高所の環境に適応した姿が印象的でした。

さらに、緑色の松ぼっくりのような実をつけた植物も見つけました。

これはミヤマハンノキです。

富士山 ミヤマハンノキ

ミヤマハンノキは標高2,400〜2,500m付近にも生育し、根粒菌と共生して栄養の乏しい火山礫地の環境を支える先駆的な樹木です。

強風の影響を受けながらも低く茂る姿を見ていると、富士山の厳しい環境で生きる植物の力強さを感じます。

標高2,700mの7合目に到着すると、多くの登山者が休憩していました。

富士山 七合目

花小屋や日の出館などの山小屋が並び、山頂まではあと3.8kmです。

ここまで来ると気合が入ります。

しかし、このあたりから霧や雲が目立ちはじめ、雨も少しずつ強くなってきました。

7合目から本8合目|雲の切れ間から太平洋

7合目から8合目にかけては、砂礫の道からゴツゴツした溶岩の岩場へと変わり、登山の難度が一気に上がります。

トモエ館を通過してさらに進むと、雲の切れ間から太平洋が見えました。

富士 七合目 太平洋

富士山から海が見えるという事実に、しみじみと感動します。

上空から旅客機のジェットエンジンの音も聞こえてきましたが、厚い雲に阻まれて機体を見ることはできませんでした。

ここで小休止を取り、行動食のブラックサンダーを食べます。

富士山 ブラックサンダー

ブラックサンダーは本社こそ東京ですが、主要工場の一つが豊橋市にあるため、愛知県民としては「愛知県を代表するお菓子」と勝手に思って持参しました。

さらに登っていくと、道はどんどん岩場らしくなり、御嶽山を思い出すような急登になってきます。

ヘルメットの重要性を感じる一方で、これほど過酷な環境でもカラマツがしっかり根を張っていることにも驚かされました。

富士山 カラマツ

富士山のカラマツは強風や厳しい冬、火山砂礫の影響によって低木化し、森林限界付近では地面を這うような姿になることがあります。

風の強い場所では風下側だけ枝が伸びる「旗型樹形」も見られます。

鳥居をくぐり、標高3,100mの太子館へ到着しました。

隣には今回宿泊する蓬莱館があります。

富士山 蓬莱館

時刻は10時54分。

チェックインの15時まで約4時間あるため、予定どおりザックを背負ったまま山頂を目指すことにしました。

8合目から山頂・お鉢巡り|雨風の中で日本最高峰へ

8合目から先はさらに標高が上がり、空気の薄さと天候の影響が大きくなる区間です。

吉田ルートと須走ルートが合流する本8合目を越え、九合目を経て山頂へ向かいました。

クリーム玄米ブランが膨らむ本8合目

本8合目は標高約3,350m。山頂まであと1.4kmです。

ここでクリーム玄米ブランを取り出すと、袋が驚くほどパンパンに膨らんでいました。

富士山 クリーム玄米ブラン ボイルの法則

標高が上がって気圧が低くなり、袋の中の空気が膨張したためです。

登山恒例の、ボイルの法則!

景色は岩場から砂礫の坂へと変わり、9合目の鳥居も無事に通過しました。

富士山 九合目

ただし、振り返っても河口湖も山中湖も完全に厚い雲の中です。

雨風もかなり強くなり、足がつりそうになる場面もありましたが、立ち止まってマッサージをしながら少しずつ前へ進みました。

富士山頂上浅間大社奥宮から剣ヶ峰へ

富士山頂上浅間大社奥宮

そしてついに山頂近くの鳥居をくぐり、富士山頂上浅間大社奥宮に到着しました。

富士山頂上浅間大社奥宮は、富士山本宮浅間大社の奥宮であり、富士山信仰の中心となる場所です。

富士山そのものを御神体とする信仰を象徴する神社で、世界文化遺産「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産にも含まれています。

主祭神は木花之佐久夜毘売命で、相殿には大山祇神と瓊々杵尊が祀られています。

富士山頂には久須志神社や銀明水などの信仰に関わる場所もあり、夏季には富士山頂郵便局も開設されるとのこと。

今回は後ろを振り返っても霧と雲で真っ白でしたが、ここから富士山最高峰の剣ヶ峰を目指します。

富士山 お鉢めぐり

火口を囲むお鉢巡りは、富士山頂の噴火口を周回する約2.4〜3kmのコースです。

標高3,650m前後から3,776mまでアップダウンが続くため、山頂まで登ってきた後に歩くにはなかなか厳しいコースですが、富士登山の大きなハイライトの一つです。

私は悪天候の中でも、そのままお鉢巡りを開始しました。

日本最高峰のモニュメントと双眼鏡で記念撮影

富士山特別地域気象観測所

富士山特別地域気象観測所の跡地にある日本最高峰のモニュメントまで到着しました。

ここで、5合目付近でホシガラスを見るためだけに使っていた愛用の双眼鏡を取り出します。

今回持ってきたのはKowaのSVII 32-8です。

普段使いはKowaのGENESIS 33 PROMINAR 10×33ですが、高山や真冬の北海道など、より過酷な環境へ行くときにはSVII 32-8を連れていくようにしています。
たまに、SVは生贄と揶揄されることがありますが、あながち間違いじゃないので反論しにくいのは内緒…笑

富士山 剣ヶ峰

日本最高峰のモニュメントと愛用の双眼鏡を一緒に撮影できたことは、鳥を追いかける自分らしい記念写真になりました。

悪天候にもかかわらず、山頂には外国人の登山者が大勢いました。

お互いに写真を撮り合ったりしながら交流できたのも、今回の富士登山で印象に残った出来事です。

そして何より、雨風が強く厳しかった分、登頂した瞬間の達成感は圧倒的でした。

「一生に一度は伊勢参り」と言いますが、私にとって富士山登山も、それに匹敵するほど印象深い体験になりました。

濃霧の中でのお鉢巡りとイワツメクサ

富士山 お鉢めぐり 火口

火口の写真を撮りましたが、正確には周囲が真っ白で、ほかに撮影できるものがほとんどありませんでした。

それでも日本最高峰の三角点はしっかりカメラに収めます。

富士山 三角点

お鉢巡りの後半では、こんな厳しい山頂環境でも白い花を咲かせている植物を見つけました。

これはイワツメクサです。

富士山 イワツメクサ

イワツメクサは富士山をはじめとする森林限界より上の高山帯に生える日本固有の多年草で、7〜9月に白い花を咲かせます。

岩の隙間や砂礫地など、強風や乾燥にさらされる場所でも生きられる植物です。

霧の中で小さく咲く白い花を見ていると、可憐さ以上にその生命力の強さに驚かされました。

14時21分には霧がさらに濃くなり、火口の反対側どころか数m先も見えない状態になりました。

富士山 お鉢めぐり

足早に、最初の地点へ戻ります。

悪天候の中ではありましたが、無事にお鉢巡りまで完了することができました。

蓬莱館に宿泊し、翌日は高山植物と野鳥を眺めながら下山

山頂から下り、8合目の蓬莱館へ戻って宿泊しました。

翌朝はご来光を狙いましたが、雨のため予定を変更し、下山しながら富士山の自然や設備を観察しました。

蓬莱館での夕食と翌朝のご来光断念

蓬莱館にチェックインすると、入口で登山靴とレインコートを脱ぎ、ザックを下ろして、濡れているものをタオルで拭き取るように言われました。

山小屋を濡らすわけにはいかないので、当然ですね。

拭き終わった後は、案内された自分の寝床へ向かい、そこにザックを置きます。

富士山 蓬莱館

寝袋を広げて寝床を整え、16時30分の夕食まで身軽になって休憩しました。

夕食は福神漬け付きのカレーライス、オニオンスープ、トマト、ハンバーグ、ポテトサラダです。

富士山 蓬莱館 カレーライス

山小屋で食べる食事としてはかなり豪華で、ボリュームもあり大満足でした。

隣の方と談笑しながら食事を楽しみ、翌日の登山に備えて18時には就寝しました。

翌9月5日は午前2時に起床。

前日の山頂までの所要時間を考え、午前3時に出発すればご来光に間に合う計算で準備していました。

ところが天気アプリは非情な雨マーク。

実際に外へ出ても雨が降っていたため、残念ながらご来光は諦めることに…。

午前6時まで待っていると、ロビーには同じように様子を見ている登山者が大勢集まっていました。

6時になるとようやく雨が止み、北側に少し晴れ間が見えましたが、太陽は現れず山頂も霧の中でした。

富士山 八合目

前日にお鉢巡りまで済ませていたので、心残りはありません。

シェルターと赤・黒に分かれる火山の地層

下山道を歩いていると、No.40と書かれた「吉田ルート第5シェルター」がありました。

富士山 吉田ルート第5シェルター
写真はNo.45のもの

番号を見て「40個以上あるのか」と驚きましたね。

富士山の下山道にあるシェルターは、噴石や落石、大雨、落雷などから登山者を守るための鉄筋コンクリート製の退避壕です。

斜面に埋め込むことで、景観への影響も抑えるように造られています。

活火山である富士山を歩いていることを、こうした設備から改めて実感しました。

さらに道脇の地層を見ると、赤い部分と黒い部分がはっきり分かれています。

富士山

最初は「赤い土がスコリア、黒い岩が玄武岩かな」と考えていましたが、後で調べると、どちらもスコリアとのこと。

赤色は鉄分が酸化したもの、黒色は酸素に触れず酸化しなかった部分だと分かりました。

長い年月の火山活動が、目の前の地層として残っていることに興味をそそられます。

途中にはコイン式の7合目公衆トイレもあり、こうした設備のありがたさも身に染みました。

植生の変化とメボソムシクイとの出会い

富士山 七合目から六合目

標高が下がるにつれて、少しずつ木々が増えてきました。

木本がしっかり生えている場所まで下りてくると、メボソムシクイがかなりたくさん鳴いていました。

メボソムシクイ 御嶽山
メボソムシクイ:過去に別所で撮影

9月上旬でもまだ山に留まっている姿を確認できたことは、野鳥好きとして非常に興味深い発見です。

今回の富士登山では、山頂付近でホシガラスをチラッと確認し、下山時にはメボソムシクイの声をたくさん聞くことができました。

7合目から6合目の間では、ホタルブクロによく似た可愛らしい花も見つけました。

後で確認すると、これはヤマホタルブクロでした。

富士山 ヤマホタルブクロ

砂礫地や下山道沿いで、強風や栄養の少ない土壌に適応しながら小さな体に大きな花を咲かせています。

単調になりがちな下山道で、こうした植物や野鳥に出会えるのは、バードウォッチングを趣味にしている自分にとって大きな楽しみでした。

2台のブルドーザーを見て、山を支える人たちに感謝

富士山 ブルドーザー

ヤマホタルブクロを眺めていると、目の前からキャタピラを履いたブルドーザーが2台上がってきました。

富士山では登山道とは別にブルドーザー道が整備され、山小屋へ水や食料、土産物、トイレ管理資材などを運んでいます。

さらに気象観測施設や郵便局、診療所などの維持、人員や物資の輸送、急病人や負傷者の搬送にも使われています。

もともとは「強力」と呼ばれる運搬人が人力で荷物を運んでいましたが、1964年の富士山レーダー建設をきっかけにブルドーザー輸送が始まり、現在の富士山を支える重要な輸送手段になっています。

普段は当たり前のように利用している山小屋や設備も、こうした輸送があってこそ成り立っているのだと思うと、深い感謝の気持ちが湧いてきました。

6合目まで戻ると、再び景色が開けました。

富士山 六合目

河口湖は完全に雲の下でしたが、山中湖は一部だけ姿を見せてくれます。

最後は景色を楽しみながら5合目まで下り、無事に今回の富士登山を終えることができました。

まとめ

2026年9月4日から5日にかけて、吉田ルートで富士山に登ってきました。

雨と強風、濃霧という厳しい条件でしたが、天候を見ながら登山計画を変更し、初日に山頂到達とお鉢巡りまで完了できたことは大きな達成感につながりました。

山頂からの絶景を楽しめなかったのは残念でしたが、雲の切れ間から見えた太平洋、火山の地層、山頂に咲くイワツメクサ、下山時に鳴いていたメボソムシクイなど、悪天候だからこそ印象に残ったものもたくさんあります。

8合目の蓬莱館では温かい食事に癒やされ、翌日はご来光を諦めて無理をせず下山しました。

今回の登山で実感したのは、富士山は単なる標高3,776mの山ではないということです。

信仰、芸術、火山、生態系、そして多くの人々による登山環境の維持まで、さまざまなものが重なって現在の富士山があります。

過酷な天候の中でも、最後まで安全に歩き切って日本最高峰に立てたことは、これから先も忘れない旅になりそうです。

  • 登山日:2026年9月4日〜9月5日
  • ルート:富士山・吉田ルート
  • 行動時間:7時間51分
  • 総歩行距離:15.6km
  • 累積標高(上り):1,922m

この後はシャトルバスで富士山パーキングまで戻り、今回の過酷ながらも大満足の富士登山は幕を閉じました。

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