木曽駒ヶ岳で鳥を見てきました。
先月も訪れましたが、雨天で諦めざるを得なかったのでリベンジです。
狙いはもちろん高山帯の鳥。
どんな結果になったのか、ハイライトは以下の通りです。
ライチョウの親子
中岳と木曽駒ヶ岳の中間部にて、ライチョウの親子と遭遇。
時期的に雄は近くにおらず、母1子3の構成で行動していました。
ライチョウのクラッチサイズは3〜8で、平均5〜7個になることが多いです。
それを踏まえて幼鳥が3羽となると、数羽は亡くなってしまったと考えるのが自然でしょう。
観察していたときに取っていた行動は、図鑑通りのシンプルなものでした。
母が岩の上でキョロキョロ見渡しており、周辺で幼鳥が採餌するという形です。
これ以上減らないよう、親鳥には頑張ってもらいたいですね。
ライチョウ幼鳥
採餌していた、ライチョウ幼鳥のドアップ写真です。
体が小さく、色も幼鳥感満載ですね。
しかし、足の羽毛は幼鳥の頃からフサフサで、いつ冷気が襲ってきても平気な顔で退けそうな勢いです。
ライチョウといえば人を恐れない点ですが、今回出会った幼鳥達も例に漏れませんでした。
登山道の10cmぐらい手前まで来てくれて、手を伸ばせば触れるぐらいの距離感です。
ライチョウを観察する際に、「5m以上の距離をとる」というものがありますが、ライチョウ側から従わなくて良いと言われている気分ですね…。
ちなみに、ライチョウやその他動植物の撮影のために登山道から外れる方がいらっしゃいますが、完全にマナー違反です。
絶対にやめましょう。
ホシガラス
続いて、ホシガラスです。
名前の由来にもなっている、背中の白い斑が実に美しいですよね。
ホシムクドリにも言えることですが、白斑を星に例える感性は素晴らしいと言わざるを得ません。
そういったセンスが欲しいと思うこの頃です…。
さて、ホシガラスが特に出現していた場所は宝剣岳。
少し標高を下げたところに採餌場所のハイマツ帯があり、周りを見渡しやすい場所として宝剣岳が優秀だったんでしょう。
個体数が多く、とても楽しむことができました。
イワヒバリ
先月行った御嶽山でも思ったことですが、ハイマツ帯の覇者はイワヒバリですね。
登山口の周辺はメボソムシクイの声が轟いていますが、少し標高を上げて完全なハイマツ帯になるとイワヒバリの独壇場と化します。
御嶽山ほど数は見られませんでしたが、声だけは常に聞こえている状態です。
個体密度の大きさを、容易に想像することができますね。
多夫多妻という変わった繁殖システムが功を奏したのでしょうか?
今後も、登山者の耳を癒やし続けてほしいですね。
ちなみに、御嶽山での鳥見結果は↓をご覧ください。
アマツバメ
高空をアマツバメが飛翔していました。
遠いうえに速いので、証拠写真にしかなりません。
アマツバメを、登山しながら綺麗に撮影できる日は訪れるのでしょうか?
今後も証拠だけ撮って、観察メインにシフトする未来しか見えません…笑
淡い期待を抱いておきます。
クジャクチョウ
撮影したときは全く分からなかった、クジャクチョウです。
羽を広げると真価を発揮する蝶で、大きな目玉模様のついた赤い羽根が目立ちます。
撮影している人がたくさんいたから撮ったんですが、閉じている状態で撮るのは失敗でした。
この蝶を複数人がなぜ撮影しているのかを、しっかり考えれば想像できたものを…。
自分の浅はかな考えに対する戒めとして、クジャクチョウの写真も掲載しておきます。
いつかリベンジ!!
登山コースの詳細
登山コースの詳細や、登山道の状態などは↓をご確認ください。
見られた鳥
木曽駒ヶ岳,バス待ち,ロープウェイ乗り場,愛知からの道中で見られた鳥は以下の通りです。
ライチョウ | モズ | ムクドリ |
キジバト | ハシボソガラス | コムクドリ |
カワラバト | ハシブトガラス | イワヒバリ |
カワウ | ヤマガラ | カヤクグリ |
アオサギ | シジュウカラ | スズメ |
ダイサギ | ヒバリ | キセキレイ |
コサギ | ツバメ | ハクセキレイ |
アマツバメ | イワツバメ | セグロセキレイ |
トビ | ヒヨドリ | カワラヒワ |
ノスリ | ウグイス | ウソ |
コゲラ | メボソムシクイ | ホオジロ |
サンショウクイ | メジロ | 計35種 |
高山の鳥が目立ちますが、種数自体は控えめですね…。
環境的に仕方がないことです。
しかし、MFでは味わうことのできない環境に足を運ぶのは、非常に有意義なこと。
その生きものが、なぜこういった進化をしたのかと考えるきっかけになります。
今後も空けられるときは、様々な場所へ足を運ぶ所存です。
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