名古屋から東京へ向かったこの旅は、仕事が主目的ではあるものの、せっかくの移動なので少しだけ観光も楽しもうという、ゆるい夏のひとり旅です。
うだるような日差しの中を移動しつつ、気になった場所に立ち寄っていきます。
名古屋から東京へ
名古屋駅発・東京駅行きの昼行便の高速バスに乗り込みました。
まずは恒例のあの存在にご挨拶を。
ナナちゃん人形

バス乗り場へ向かう途中、名駅のシンボル・ナナちゃんに立ち寄りました。
身長6.1m、1973年に誕生した巨大マネキンで、季節やイベントごとに衣装が変わります。
観光客がカメラを構える中、地元民の私は「行ってきます」という気持ちで軽く撮影。
そのままバスへ向かい、東京への長い旅が始まりました。
海老名サービスエリア

高速バスの中では、ほぼずっとPC作業。
ようやく席を立ったのは、最後の休憩地点である海老名サービスエリアでした。
海老名SAは日本最大級のサービスエリアで、飲食・土産・フォトスポットまで揃った巨大施設。
海老名メロンパンや鯵の唐揚げが有名ですが、この日の気分はカレーパン。
海老名カレーパン

Hakone Bakery Selectの名物で、サクサクの衣に、豪快に海老フライが一本のった一品です。
「これはもう反則では?」と笑ってしまうほどの濃厚さ。
しっかり堪能して、再びバスへ戻りました。
東京駅到着
バスターミナル東京八重洲

バスターミナル東京八重洲に到着しました。
東京駅の地下に広がる巨大なターミナルで、2022年に一部開業。
雨の日でも濡れずに移動できる便利な構造です。
2025年度と2028年度にさらに拡張予定とのことで、将来は1日1500便以上が発着する見込みだとか。
どこまで進化するのか楽しみです。
東京駅一番街

せっかくなので八重洲地下街を回りつつ、東京駅一番街へ。
ラーメン、スイーツ、キャラクターグッズ……日本の玄関口らしい品揃えが魅力的な商業施設です。
今回はお土産目当てで立ち寄りました。
旅の帰りに実家へ寄る予定があったので、お土産を手に取るものの、なぜか選んだのは愛知でも買えるはずのものではなく、大好物の「ごまたまご」。
お土産として買いつつ、自分が食べる分も確保しました。
KITTE丸の内

次に向かったのは東京駅前の商業施設・KITTE丸の内。
昭和初期の旧東京中央郵便局舎を活かした建物で、日本各地の良品や雑貨が集まる場所です。
ただし、私がよく行くような光学機器系の店はなく、アウトドアブランドはあっても私の装備はほぼmont-bellで統一済み。
さっと見て回り、目的地へ向かいます。
インターメディアテク

今回の旅で最もワクワクしていた場所のひとつです。
東京大学総合研究博物館と日本郵便が共同運営する、無料で入れる学術ミュージアム。
旧郵便局舎の重厚な空間をそのまま活かし、標本や文化資料が並ぶ雰囲気は、まるで映画の世界のようでした。

館内は広く、動植物の剥製から骨格標本まで実に豊富です。
哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、鉱物、工業製品……興味の対象が尽きません。

長年蓄積された学術標本を無料で見られるという贅沢さに驚くばかりです。
背負っていたリュックをロッカーに預けての見学になりましたが、この細かな配慮にも好印象。
研究機関らしい“きちんと感”を味わいました。
皇居外苑へ

KITTEを出て、そのまま皇居外苑まで歩きます。
何度も訪れている場所ですが、今回は史跡と歴史に焦点を当てつつ巡りました。
巽櫓(桜田二重櫓)

まずは巽櫓。
江戸城の防御拠点として重要だった二重櫓で、復元された姿ながら往時の雰囲気が漂います。
「石落とし」の仕組みを知ると、江戸城がいかに堅牢だったかが想像できます。
桔梗門(内桜田門)

続いて桔梗門へ。普段は閉じられ、一般参観や特別行事の時だけ開く門です。
「格式」という言葉がもっともよく似合う空気感で、いつか内部からここを通ってみたいと思いながら眺めました。
皇居前広場

広々と開けた皇居前広場へ移動します。
ここで思い起こすのは1946年の「飯米獲得人民大会」。
戦後の混乱期を象徴する出来事の一つで、最大25万人が集まった大規模な集会でした。
平和な時代に生まれたことのありがたさを改めて感じた瞬間です。
正門石橋(二重橋)

皇居といえばやはりこの景色。
手前の石橋が正式には「正門石橋」であり、奥の鉄橋とセットで“二重橋”と呼ばれるという知識を得ると、また違った見え方をしてきます。

伏見櫓も望める、定番中の定番の展望スポットです。
桜田門

そして最後は桜田門。
言わずと知れた「桜田門外の変」の舞台で、幕末の政治の流れを変えた象徴的な場所です。
好きな時代の歴史にまつわる場所を歩くと、気持ちが引き締まりつつもワクワクしました。
おわりに
東京駅周辺をひと通り見て回ったところで、旅は終了。
このまま実家へ向かいました。
仕事の移動に観光を添えただけの短い旅ながら、夏の暑さと東京の多彩さを存分に味わう時間になりました。


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