政府は自転車による交通違反に厳しく対処するため、車やオートバイと同じように「青切符」と呼ばれる罰金制度を導入する道路交通法の改正案を閣議で承認しました。
そもそも青切符とは、どのようなものなんでしょうか?
青切符について深掘っていこうと思います。
青切符とは
青切符は、軽微な交通違反をした際に渡される「交通反則告知書」です。
その名の通り、この告知書の紙が青い色をしており、青切符と呼ばれています。
車やバイクの運転時に、駐停車違反や速度超過などの違反で交付されることが多いです。
自転車の青切符はいつから?
2024年の法改正を目指し、2026年以降に開始される見通しです。
青切符の対象になる年齢
16歳以上の自転車利用者が対象となります。
これは一般的に交通ルールを理解していることが期待される年齢であり、原付免許の取得年齢であることが理由です。
また、電動キックボードを運転できる年齢であることなどが考慮されています。
取り締まりの対象
「青切符」の対象となるのは100以上の違反行為であり、特に事故を引き起こす可能性の高い重大な違反に対して重点的に取り締まる方針です。
警視庁の資料によると、次の行為が「取締りの重点対象行為」になっています。
歩行者や他の車両にとって危険性・迷惑性の高い違反行為
警察庁 「自転車の交通違反に対する交通反則通告制度の適用」
例:信号無視、通行区分違反(右側通行、歩道通行等)、一時不停止等
(令和4年は、信号無視・一時不停止が検挙件数全体の約7割)
傘さし運転や、スマホを見ながら運転している人もいらっしゃるのではないでしょうか?
心の中でドキッとした人は、青切符開始の前に癖をなおしておきましょう。
反則金について
違反の種類によって異なりますが、反則金は一般的に5,000円から1万2,000円程度が見込まれます。
16歳以上の未成年者であっても、自転車で交通違反を犯した場合は反則金の対象に。
なお、未成年者が反則金を支払わない場合、成年者とは異なり家庭裁判所での審判が行われることになります。
青切符を無視すると…?
通告を受けたにも関わらず、期限内に反則金を支払わないと、どのような結果が待ち受けているのでしょうか?
反則金の支払いは法的には任意ですが、通告を無視し続けると道路交通法違反が刑事事件として取り扱われ、検察官が起訴する可能性があります。
少年の場合は、家庭裁判所の審判が行われます。
裁判官が違反を認定すれば、刑事罰が課せられることになります。
青切符の反則金を無視している人もいるかもしれませんが、実際にはそのような状況ではありません。
警察は交通裁判に出廷しない者や反則金を未納の者を捜査し、その取り締まりを強化しています。
過去には警視庁が500人以上の交通違反長期未出頭者に対して、一斉に逮捕状を取った事例もありました。
特に悪質なものは赤切符
酒気帯び運転のような事故を引き起こす可能性の高い危険な運転行為は、従来通り「赤切符」が発行され刑事罰の対象となります。
赤切符には、青切符のような反則金は存在しません。
しかし、裁判によっては「罰金刑」が科される可能性もあります。
罰金が課せられると、前科がつく可能性がありますので注意が必要です。
また自転車運転者講習も受講しなければならず、受講手数料として6,000円支払わなければなりません。
普段から、道交法に遵守して自転車を運転するように心がけましょう。
まとめ
この記事を簡単にまとめると、以下の通りになります。
- 青切符とは軽微な交通違反をした際に渡されるもの
- 2026年以降に開始
- 16歳以上の自転車利用者が対象
- 取り締まりの対象は100以上の違反行為
- 特に悪質なものは従来通り赤切符
私は普段からサイクリングを楽しんでいるので、青切符の導入は他人事ではありません。
これからも道交法に遵守して、運転を心がけます。
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