新幹線を利用する際、気になるのが「万が一遅延したときの対応」です。
特に旅行や出張など、時間が限られている移動では、列車の遅れによる影響は大きな問題になります。
本記事では、新幹線が遅延した場合の払い戻し基準、手続き方法、ケース別対応まで、旅行者が知っておくべき情報を分かりやすくまとめました。
新幹線の遅延で払い戻しされる条件

新幹線では、乗車した列車が目的地に2時間(120分)以上遅れて到着した場合に限り、特急料金の全額が払い戻しされます。
遅延時間 | 払い戻し対象 | 備考 |
---|---|---|
120分未満 | 原則なし | 通常通りの料金が発生 |
120分以上 | 特急料金全額返金 | グリーン等の追加料金は対象外 |
払い戻し対象となるきっぷ・料金範囲

新幹線遅延時の払い戻しでは、返金対象となるのは特急料金部分のみです。
きっぷの種類 | 払い戻し対象 | 補足 |
---|---|---|
特急券(指定席・自由席) | ○ | グリーン車・グランクラス含む |
グリーン・グランクラス料金 | △(基本対象外) | 一部例外あり。駅係員に要確認 |
乗車券(運賃) | × | 運送完了のため対象外 |
払い戻しの手続き方法【紙・IC・ネット別】

紙のきっぷ・窓口受け取りの場合
紙のきっぷを購入した場合は、以下の流れで払い戻しを行います。
- 遅延証明を取得
- 120分以上遅れた場合は、特急券に「遅払」等のスタンプが押されるか、遅延証明書が発行されます。
- JR各社の主な駅窓口で申請
- JR東海・JR西日本・JR九州の「みどりの窓口」などで、該当きっぷを提示して手続きします。
- 手続き期限は1年以内
- 遅延が発生した翌日から1年間が払い戻しの有効期間です。
手続きに必要なもの | 内容 |
---|---|
使用済の特急券 | スタンプや証明付きの原券が必要 |
遅延証明書 | 駅係員または列車乗務員に発行依頼 |
身分証明書 | 不要だが、本人確認される場合あり |
スマートEX・eチケットなどIC予約の場合
ネット予約や交通系ICカードを利用した場合は、基本的に自動返金処理されます。
手続き項目 | 詳細内容 |
---|---|
自動返金対象 | 特急料金部分(120分以上遅延時) |
手続き不要 | 改札でICカードを通常通りタッチして出場すればOK |
返金時期 | おおむね乗車の翌日~3日以内 |
明細確認 | サービスサイト・アプリの「ご利用履歴」などで確認 |
ケース別:よくある遅延・払い戻しの具体例

よくある遅延・払い戻しの具体例について、紹介します。
旅行前に運休・大幅遅延が判明した場合
状況 | 払い戻し対応 |
---|---|
スマートEXなどネット予約 | 利用開始前なら、会員ページで無手数料取消可能 |
紙のきっぷ(未受取) | 自動で取り消し、購入サービスから通知あり |
紙のきっぷ(受取済) | 駅窓口での払い戻しが必要(1年以内) |
旅行中に運休・途中下車する場合
途中駅でやむを得ず下車する場合、乗らなかった区間の特急料金・運賃ともに返金対象になります。
下車時の対応 | 払い戻し内容 | 条件 |
---|---|---|
改札でICカード出場 | 未乗車区間の料金が返金対象 | 駅係員または自動処理 |
きっぷの場合 | 窓口で申告し、未乗区間を精算 | 原券の提示が必須 |
注意点と確認すべきポイント

新幹線の遅延時払い戻しについて、事前に押さえておくべき注意点をまとめました。
注意点 | 内容 |
---|---|
グリーン車・グランクラス | 通常の特急料金部分のみ返金、追加料金は対象外 |
割引きっぷ(おトクなきっぷなど) | 払い戻し対象外の場合あり。 商品条件を要確認 |
遅延証明の取り忘れ | 駅員・乗務員からの証明がないと、後日の払い戻し手続きが困難になる |
払い戻し申請は1年以内 | 遅延日を含まず翌日から1年間が有効期間 |
ネット予約の場合の履歴確認方法 | 各サービスのWEBページやアプリで明細を確認し、返金処理をチェック |
新幹線遅延時の払い戻し対応早見表

新幹線遅延時の払い戻し対応早見表を紹介します。
シチュエーション | 払い戻し対象 | 手続き方法 |
---|---|---|
120分未満の遅延 | なし | そのまま下車 |
120分以上の遅延 | 特急料金全額返金 | 紙:窓口申請 IC:自動返金(一部申告) |
運休による旅行キャンセル | 全額返金(条件付き) | ネット:自動取消 紙:駅窓口 |
途中下車(運休・大遅延時) | 未乗車区間の料金返金 | 駅窓口で申請 |
まとめ
新幹線の遅延時、2時間以上の遅れがあれば特急料金の払い戻しが可能です。
ただし、乗車券(運賃)は通常返金されません。紙のきっぷとIC・ネット予約では手続き方法が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
また、証明書の取得や申請期限(1年以内)など、いくつかの条件を満たす必要があります。
いざというときに慌てないよう、この記事を参考に準備しておきましょう。
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