湘南と鎌倉を結ぶ江ノ島電鉄(江ノ電)は人気観光スポットを多く通るため、年間を通じて混雑が目立つ鉄道路線です。
特に近年はインバウンドの回復やアニメの聖地巡礼人気もあいまって、平日・休日を問わず多くの観光客で賑わっています。
本記事では旅行客向けに、江ノ電の混雑の特徴やピークの時間帯・時期・区間、混雑を避けるポイントについて詳しく解説します。
快適な湘南・鎌倉観光の参考にしてください。
江ノ電が人気の理由

湘南や鎌倉観光の定番ルートとして知られる江ノ電は、単なる移動手段を超えた多くの魅力を持っています。
日本らしいレトロな車両、湘南の海や富士山の絶景、古都鎌倉の街並み、SNSに映える写真スポットなどが人気の秘密です。
沿線には長谷寺や大仏、江の島、新江ノ島水族館など、多くの観光名所が点在し、1日乗車券「のりおりくん」で自由に降り乗りできる点も旅の楽しさを広げます。
また、アニメ『スラムダンク』の聖地など、海外ファンからの注目度も年々増しています。
江ノ電自体が「乗って楽しい観光アトラクション」として多くの人を惹きつけています。
江ノ電の混雑状況の全体傾向

江ノ島電鉄は観光客と地元住民の双方に利用される鉄道路線ですが、特に日中の観光時間帯に大きな混雑が発生します。
混雑の原因は、沿線の観光名所へのアクセスの良さや、外国人旅行客の増加、SNS映えするスポットとしての人気などが挙げられます。
日常的に満員電車となる時間帯も多いため、事前の下調べや対策がとても大切です。
時間帯ごとの混雑度
江ノ電は曜日を問わず、日中~夕方にかけて混雑する傾向があります。
特に曜日や祝祭日ごとに多少の変動はあるものの、観光ラッシュの時間帯はほぼ共通です。
時間帯 | 混雑度 | 状況説明 |
---|---|---|
6:00-7:00 | ★ | 空いていて座れる。 ゆったり乗車が可能 |
7:00-8:00 | ★★ | 徐々に人が増えるがまだ快適。 座席に余裕がある |
8:00-9:00 | ★★★ | 混雑が始まり、立ち客も出始める |
9:00-10:00 | ★★★★ | 立ち客が多くなり、ドア付近も混み始める |
10:00-12:00 | ★★★★★ | 観光客が多く、乗車待ちや満員状態。ホームも混雑 |
12:00-15:00 | ★★★★ | 引き続き混雑。 立ち客が多いが乗車待ちほどではない |
15:00-17:00 | ★★★★★ | 午後のピーク。 乗車待ちやぎゅうぎゅう詰めになることも |
17:00-19:00 | ★★★★ | 夕方の混雑が続く。 やや余裕が出てくる |
19:00-21:00 | ★★★ | 帰宅客が減り、少しずつ空いてくる |
21:00以降 | ★ | ほぼ空席で座れる。 快適 |
このように、★★★★★にあたる時間帯は観光客や地元客が集中し、駅や改札前に待機列ができる場合もあります。
特に土日祝や大型連休、桜や紫陽花のシーズンは最大級の混雑となり、ホームでの入場規制も発生します。
江ノ電の混雑しやすい時期
江ノ電の混雑は年間を通して起こりますが、特に以下の時期は混雑が激しくなります。
時期 | 傾向・混雑ポイント |
---|---|
ゴールデンウィーク | 特に後半(土日祝・5月3-5日)が最混雑。 駅入場に1時間待ちも |
夏休み(7月中旬~8月) | 海水浴・花火大会シーズン。 朝8時-夕方18時が特に混雑 |
お盆(8月中旬) | 帰省客と観光客が重なる。 終日混雑 |
紅葉シーズン(11月中旬~12月上旬) | 土日祝の10-17時は拍車がかかる |
年末年始(大晦日-1月初旬) | 初詣・観光客で昼間中心に大混雑(終夜運転なし・交通規制にも注意) |
春休み・桜シーズン(3月下旬~4月上旬) | 花見客増。 10~18時中心にピーク |
通常の土日祝 | 観光客で10~17時中心に混雑 |
とくにゴールデンウィーク・夏休み・お盆・年末年始・連休の中日が圧倒的な混雑となり、乗車まで60分以上かかることもあります。
区間ごとの混雑傾向

江ノ電の混雑は区間によっても違いが見られます。
全体的に全区間で混みやすいのですが、時間帯や観光客の流れによって混雑する区間が変わります。
鎌倉方面行(藤沢→鎌倉)
区間 | 傾向 |
---|---|
藤沢~江ノ島 | 朝~9時までは余裕あり |
江ノ島~鎌倉 | 9時以降は観光客が集中し混雑 |
午前中 | 藤沢→鎌倉が全線満員 |
午後 | 江ノ島→鎌倉で混雑 |
夕方以降 | 再び藤沢→江ノ島の混雑 |
藤沢方面行(鎌倉→藤沢)
区間 | 傾向 |
---|---|
江ノ島→藤沢 | 朝9時まで混雑 |
鎌倉→長谷→藤沢 | 9時以降に大混雑 |
午後 | 鎌倉発電車、長谷→江ノ島→藤沢で混雑 |
帰宅ラッシュ(17時以降) | 鎌倉→江ノ島・藤沢で通勤通学客中心で混雑 |
区間・時間帯によっては満員電車となることも多く、混雑が激しい区間を避けたり、時間をずらす工夫が必要です。
最近の混雑状況

近年の江ノ電は、外国人観光客の急増や聖地巡礼など観光人気の高まりから、混雑率が大きく上昇しています。
国土交通省の調査では、2024年度には混雑率が過去最高の146%(コロナ前の約1.5倍)を記録。
最も混むのは和田塚→鎌倉の13:55~14:54の時間帯という結果になっています。
大型連休やGWには改札で入場規制が発生することもあり、特にGW後半や夏休み期間には、最大60分以上の乗車待ちが発生することも珍しくありません。
混雑を回避するコツ

混雑をできるだけ避けて快適な観光を楽しむためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
- 早朝(9時前)や夜(19時以降)の利用を心がける
- 土日祝や大型連休は可能な限り避け、平日の利用を検討する
- 観光ルートを「藤沢→鎌倉」の左回りに設定すると比較的空いている
- 人気観光地(長谷寺や大仏など)は徒歩アクセスも併用する
- スーツケースなどの手荷物を預け、「手ぶら観光」を心がける
また、江ノ電・鎌倉市では、沿線住民向けの優先入場やデジタルチケットの導入など、混雑緩和の社会実験も行われています。
駅や改札での案内表示やスタッフの指示にも従いましょう。
混雑期の対策と注意点

特にゴールデンウィーク・夏休み・春秋の花シーズンは、以下の点に注意が必要です。
ポイント | 対策・注意事項 |
---|---|
乗車待ち | 改札前やホームで入場規制が発生することあり |
荷物 | 荷物は事前に預けて身軽に |
時間の余裕 | 予定を詰め込みすぎず、ゆとりを持つ |
分散観光 | 午前・午後のずらし、逆方向ルート活用 |
徒歩移動 | 鎌倉駅~長谷・大仏間は徒歩も活用可能 |
このような工夫で、少しでもストレスの少ない観光を目指しましょう。
まとめ
江ノ電は湘南・鎌倉観光の人気路線ですが、その分混雑のピークも非常に高くなっています。
特に日中の観光時間帯は満員電車状態が続き、GWや夏休みといった繁忙期には入場規制や長時間待ちも発生します。
しかし、早朝や夜の利用、混雑区間の把握、工夫したルート・アクセス方法を選ぶことで比較的快適に移動できます。
本記事を参考に、江ノ電沿線の旅を思いきり楽しんでください。
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