日光を代表する観光道路として知られる「いろは坂」。
48か所もの急カーブが連続する山岳道路ですが、上りと下りが完全に分離された一方通行道路としても有名です。
初めて訪れる方の中には、「なぜ一方通行なの?」「いつから始まったの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、いろは坂が一方通行になった理由や歴史的背景、さらに安全に走行するための運転のコツまで詳しく解説します。
いろは坂が一方通行になっている理由

いろは坂が現在のような一方通行方式になった最大の理由は、交通渋滞の緩和と安全性向上です。
急勾配と急カーブが連続する山岳道路では、対面通行による交通障害や事故リスクが大きな問題となっていました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 渋滞緩和 | 対向車とのすれ違いによる交通停滞を防ぐため |
| 安全性向上 | 正面衝突のリスクを大幅に減らすため |
| 走行効率向上 | 2車線を同一方向で利用し追い越ししやすくするため |
| 観光交通対策 | 観光シーズンの大量交通を円滑に処理するため |
かつては対面通行だった
現在の第1いろは坂は、もともと片側1車線の対面通行道路でした。
しかし、大型観光バスや一般車が急カーブで鉢合わせすることが多く、すれ違いのたびに交通の流れが悪化していました。
特に紅葉シーズンには慢性的な渋滞が発生し、事故の危険性も高まっていたため、抜本的な対策が必要とされていました。
一方通行によるメリット
一方通行化によって、ドライバーは対向車を気にせず走行できるようになりました。
主なメリットは次のとおりです。
- 対向車との接触リスクがない
- 正面衝突事故を防止できる
- 大型車の追い越しがしやすい
- カーブ走行時の精神的負担が軽減される
- 観光シーズンの交通処理能力が向上する
いろは坂の一方通行はいつから?歴史を解説

いろは坂の一方通行は、一度に完成したわけではありません。
長年にわたる道路整備を経て、現在の形になりました。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1954年(昭和29年) | 第1いろは坂が改修・整備され対面通行で運用開始 |
| 1965年(昭和40年) | 第2いろは坂開通、一方通行運用開始 |
| 1984年(昭和59年) | 有料道路から無料開放 |
| 2019年(令和元年) | 残っていた対面通行区間が解消され完全一方通行化 |
1954年に第1いろは坂が整備
現在の下り専用道路である第1いろは坂は、1954年に整備されました。
当時は1本しか道路がなく、現在とは異なり対面通行方式でした。
観光客の増加に伴い交通量が急増し、渋滞や事故が問題となりました。
1965年に第2いろは坂が開通
交通量の増加に対応するため、新たに第2いろは坂が建設されました。
これにより、
- 第2いろは坂=上り専用
- 第1いろは坂=下り専用
という現在の基本形が誕生しました。
この時期から本格的な一方通行運用が始まっています。
2019年に完全一方通行化
実は長年、第2いろは坂の終盤には対面通行区間が残っていました。
しかし、その区間が渋滞の原因となっていたため、2019年10月1日に恒久的な上り一方通行へ変更されました。
これによって、いろは坂全線が完全な一方通行道路となり、交通の流れがさらに改善されています。
いろは坂を安全に走るための運転のコツ

一方通行とはいえ、いろは坂は全国でも有数の山岳道路です。
急カーブや急勾配が続くため、安全運転を心掛けることが重要です。
カーブの手前で十分に減速する
カーブ進入後に急ブレーキをかけると、車体が不安定になりやすくなります。
基本は「減速してから曲がる」ことです。
- 直線区間で十分に減速する
- カーブ中は一定速度を維持する
- 出口が見えてから加速する
- 急ハンドルや急ブレーキを避ける
この運転を意識することで、同乗者の車酔い防止にもつながります。
下り坂ではエンジンブレーキを活用する
第1いろは坂の下り区間では、フットブレーキだけに頼るのは危険です。
長時間ブレーキを踏み続けると、ブレーキ性能が低下する恐れがあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 推奨操作 | エンジンブレーキを活用 |
| AT車 | L・2・Bレンジを使用 |
| MT車 | 低いギアを維持 |
| ハイブリッド車 | 回生ブレーキを活用 |
| 注意点 | フットブレーキの多用を避ける |
山道に慣れていない方ほど、下り坂ではギアを落とすことを意識しましょう。
2車線を状況に応じて使い分ける
上り専用の第2いろは坂は2車線あります。
それぞれ役割が異なるため、自分のペースに合わせて利用しましょう。
- 左車線:
- 大型バスや低速車向け
- 左車線:
- 明智平駐車場利用車が多い
- 右車線:
- 比較的スムーズに走行したい車向け
- 右車線:
- 追い越し時に利用
無理な車線変更は避け、安全を最優先に走行することが大切です。
野生動物や急停止する車に注意する
日光周辺ではニホンザルなどの野生動物が道路に現れることがあります。
また、景色や動物に気を取られた車が急ブレーキを踏むケースも少なくありません。
安全確保のために次の点を意識しましょう。
- 車間距離を十分に確保する
- 前方車両の動きを常に確認する
- カーブの先を予測して運転する
- 動物を見かけても急ハンドルを避ける
まとめ
いろは坂が一方通行になっている理由は、渋滞緩和と交通安全の確保にあります。
もともとは対面通行でしたが、1965年の第2いろは坂開通をきっかけに一方通行化が進み、2019年には全線で完全一方通行が実現しました。
現在では対向車を気にせず走行できるため以前より安全性は向上していますが、急勾配や急カーブが続く山岳道路であることに変わりはありません。
特に下り坂ではエンジンブレーキを活用し、十分な車間距離を確保しながら安全運転を心掛けましょう。



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