比叡山延暦寺は、滋賀県大津市と京都市にまたがる比叡山全域を境内とする、天台宗の総本山です。
788年に伝教大師最澄によって開かれ、日本仏教の母山として知られています。
紅葉シーズンには約2000本のモミジが色づき、世界遺産の伽藍と自然が調和した景観を楽しめることから、多くの旅行客が訪れます。
本記事では、比叡山延暦寺の紅葉時期における混雑状況を中心に、時間帯別の傾向、紅葉の樹種、拝観時の注意点まで詳しく解説します。
比叡山延暦寺の紅葉シーズンと基本情報

比叡山は標高が高く、京都市内よりも紅葉の見頃が早いのが特徴です。
そのため、秋の観光シーズン初期から注目を集め、混雑しやすくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 紅葉の見頃 | 例年10月下旬〜11月下旬 |
| 見頃のピーク | 11月中旬 |
| 主なエリア | 東塔・西塔・横川 |
| 紅葉本数 | 約2000本 |
紅葉時期に混雑する理由
比叡山延暦寺が紅葉シーズンに混雑するのには、いくつか明確な理由があります。
事前に把握しておくことで、計画的な参拝がしやすくなります。
- 京都市内より約1か月早く紅葉が始まり、先取り需要が高い
- 世界文化遺産として国内外の観光客が集中する
- 横川エリアを中心に比叡山もみじ祭りや特別拝観が行われる
- ケーブルカーやシャトルバスなど移動手段が限られている
時間帯別の混雑状況

紅葉シーズンは、訪れる時間帯によって体感する混雑度が大きく変わります。
特に週末や祝日は差が顕著です。
- 早朝(開門直後)
- 比較的空いており、写真撮影や静かな参拝がしやすい
- 午前中(10時〜12時)
- 団体客や観光バスが増え、東塔エリアを中心に混雑が始まる
- 昼前後(12時〜14時)
- 紅葉シーズンの混雑ピークで、食事処やシャトルバスも待ち時間が発生
- 夕方(15時〜16時)
- 境内はやや落ち着くが、下山の交通機関が混み合う
エリア別の混雑傾向
比叡山延暦寺は非常に広く、エリアごとに混雑の度合いが異なります。
目的に応じて回り方を工夫することが重要です。
- 東塔
- 根本中堂があり、最も人が集中する中心エリア
- 横川
- 紅葉が特に美しく、もみじ祭り期間中は賑わう
- 西塔
- 東塔や横川に比べると落ち着いており、比較的静かに散策できる
比叡山延暦寺の紅葉の樹種

比叡山延暦寺では、複数のモミジ類が植えられており、場所によって色づきや雰囲気が異なります。
長い期間楽しめるのも魅力です。
- ヤマモミジ
- ノムラモミジ
- イロハモミジ
- オオモミジ
これらの樹種が、東塔・西塔・横川の各エリアやドライブウェイ沿いで見られ、歴史的建造物との調和を生み出しています。
拝観時間と料金の注意点

紅葉時期は拝観時間や料金を事前に把握しておくことが大切です。
特に閉堂時間が早いため、行程には余裕を持ちましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 巡拝時間(3月〜11月) | 9:00〜16:00 |
| 巡拝時間(12月〜2月) | 9:30〜16:00 |
| 拝観料(共通券) | 大人1000円 |
| 中高生 | 600円 |
| 小学生 | 300円 |
拝観に関する注意点

現在、延暦寺では国宝・根本中堂の大改修が行われています。
紅葉シーズンでも参拝は可能ですが、通常とは異なる点があります。
- 根本中堂は修復中だが参拝可能
- 修復ステージから工事の様子を見学できる
- 一部通路や景観が制限される場合がある
混雑を避けるためのポイント
紅葉時期でも比較的快適に参拝するためには、事前の工夫が重要です。
- 平日の午前中に訪れる
- 東塔を早めに回り、西塔や横川を後半に組み込む
- 公共交通機関の待ち時間を考慮し、下山は早めに行動する
まとめ
比叡山延暦寺の紅葉シーズンは、例年10月下旬から11月下旬にかけて見頃を迎え、11月中旬が最も混雑します。
時間帯やエリアによって混雑の度合いは異なるため、早朝の参拝や西塔エリアの活用などで回避が可能です。
紅葉の樹種や改修情報も踏まえ、余裕を持った計画で、歴史と自然が織りなす比叡山延暦寺の秋を楽しんでください。



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