この日も仕事終わりに鳥見を開始しました。
4日前まで北海道で鳥を追いかけていたため、久しぶりの愛知でのフィールドです。
地元の干潟と草地をメインに巡ったところ、多彩な生きものとシーンに出会えました。ではハイライトをどうぞ。
スナメリ

まずは、この日の主役:スナメリです。
体長1.6〜1.7m、体重50〜60kgほどの小型のクジラで、背びれがなく丸い頭が特徴。
体色は銀白色で、背中から尾にかけてわずかに隆起があります。
沿岸開発による生息地の減少から、絶滅危惧種に指定されています。
伊勢湾のスナメリは特に伊勢湾・三河湾にかけて知られ、春〜夏に出産・授乳する個体群がいます。
MFの干潟では毎冬見られる存在ですが、繁殖はしていないはずなので、たまたま遅くまで残っていた個体群でしょう。
この日は数頭の群れが巨大なボラの群れを追いかけており、頭脳派のスナメリと必死に逃げ回るボラの攻防が目の前で展開。
海中の命のやり取りを間近で見られるのは、この干潟ならではの贅沢です。
カワウ&スナメリ

スナメリがボラを追い立てると、そこへカワウが次々と集まってきます。
狙いは、スナメリが取り逃したボラ。
今回はカワウが見事に大きな個体を仕留める場面もあり、干潟の食物連鎖がリアルに見える瞬間でした。
ボラ

今回の“影の主役”、ボラ。
世界中の熱帯〜温帯域の沿岸や河口に広く生息し、細長い体と銀白色の大きな鱗、水面から飛び跳ねる習性で知られます。
スナメリから逃れるために巨大な群れを形成しており、その動きは干潟の生態系を支える重要な役割を果たしています。
ミサゴ

ミサゴもスナメリとボラの騒ぎにつられて姿を見せました。
好条件に見えてもこの日は狩りを失敗。
あれだけ魚が目の前にいても外すのは、自然の厳しさというより野生の“やれやれ”といったところでしょうか。
セッカ

草地ではセッカが元気にさえずっていました。
ヒッヒッと上昇し、ジャッジャッと下降する独特のディスプレイは、この時期のMF草原の定番。
目にも耳にも楽しい光景です。
ドリームリフター

最後は生きものではない“珍客”、ドリームリフター。
B747-400を改造したボーイング787用大型部品輸送機で、世界に4機しか存在しません。
中部国際空港(セントレア)は東海地方で作られた787の部品を輸送する日本唯一の拠点で、MFでも稀に姿を見せます。
見られた日はちょっと得した気分になりますね。
見られた鳥
今回、見られた鳥は以下のとおりです。
| ヒドリガモ | ハマシギ | チョウゲンボウ |
| カルガモ | ソリハシシギ | ハヤブサ |
| マガモ | キアシシギ | ハシボソガラス |
| オナガガモ | アオアシシギ | ハシブトガラス |
| ホシハジロ | コアジサシ | ヒバリ |
| キンクロハジロ | アジサシ | ヒヨドリ |
| スズガモ | カワウ | ツバメ |
| キジ | ゴイサギ | ウグイス |
| キジバト | アマサギ | オオヨシキリ |
| カワラバト | アオサギ | セッカ |
| オオバン | ダイサギ | メジロ |
| ヒクイナ | チュウサギ | ムクドリ |
| ケリ | コサギ | イソヒヨドリ |
| ダイゼン | ミサゴ | スズメ |
| コチドリ | オオタカ | ハクセキレイ |
| チュウシャクシギ | トビ | カワラヒワ |
| オオソリハシシギ | カワセミ | ホオジロ |
計51種
今回はスナメリやボラの動きが中心になりましたが、シギチもしっかり見られました。
めっちゃ遠かったですが…笑


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