蔵王連峰のシンボルとして知られる火口湖「御釜(おかま)」は、エメラルドグリーンの湖面が美しい絶景スポットです。
季節や天候によって姿を変える神秘的な風景は、訪れる人々を魅了し続けています。
本記事では、御釜の基本情報からアクセス方法、観光の所要時間、見どころ、訪問時の注意点までを詳しくご紹介します。
東北旅行を計画中の方はぜひ参考にしてください。

御釜(おかま)は、宮城県と山形県の県境にまたがる蔵王連峰の五色岳に位置する火口湖です。
火山活動によって形成されたこの湖は、直径約330メートル、最大水深約27メートルを誇り、標高は約1,600メートルと高地にあります。
湖面は強い酸性で、生物が生息できない環境ですが、その独特の水質が生み出すエメラルドグリーンの湖面は、訪れる人々を魅了し続けています。
御釜は、その丸い形が釜のように見えることから「御釜」と名付けられ、また、天候や時間帯、季節によって湖の色合いが変化することから「五色沼」とも呼ばれています。
周囲は蔵王連峰の刈田岳、熊野岳、五色岳の三峰に囲まれ、自然の壮大さと神秘的な雰囲気を兼ね備えた景勝地です。
蔵王の象徴とも言える御釜は、東北を代表する観光スポットとして多くの旅行者に親しまれており、その美しい姿を一目見ようと、毎年多くの人々が訪れます。
展望台までは蔵王ハイラインを通って車でアクセス可能で、終点から徒歩わずか約3分と、気軽に絶景を楽しめるのも魅力のひとつです。
ただし、御釜周辺は標高が高く天候が変わりやすいため、事前の天気予報の確認が欠かせません。
また、例年11月初旬から4月下旬までは、蔵王エコーラインとハイラインが冬期通行止めとなり、現地への立ち入りができなくなります。
訪問の際は季節や天候に十分注意し、安全な旅程を心がけましょう。
御釜観光の所要時間

御釜を訪れる際の観光所要時間は、一般的に約50分から1時間が目安とされています。
これは、展望台からの景色をじっくり楽しみつつ、周辺の散策や記念撮影、レストハウスでの休憩などを含めた平均的な滞在時間です。
展望台までは、蔵王ハイライン終点の駐車場から徒歩で約3分とアクセスしやすく、体力に自信のない方や小さなお子様連れの旅行者でも気軽に訪れることができます。
また、時間に余裕がある場合は、御釜から徒歩で約10分の場所にある刈田岳山頂の「刈田嶺神社 奥宮」まで足を伸ばすのもおすすめです。
蔵王権現を祀る神社は、静かで厳かな雰囲気に包まれており、御釜とあわせて訪れることでより充実した観光体験ができます。
以下に、御釜観光の目安時間をまとめます。
項目 | 所要時間の目安 |
---|---|
展望台までの徒歩時間 | 約3分 |
展望台からの景色観賞 | 約15〜30分 |
刈田嶺神社 奥宮までの往復 | 約20分(徒歩) |
レストハウスでの休憩・食事 | 約15分 |
合計所要時間 | 約50分〜1時間 |
なお、滞在時間は天候や混雑状況により変動する場合があります。
天気の良い日は展望台での滞在時間が長くなる傾向にあり、曇りや霧の日は滞在時間が短くなることもあります。
計画を立てる際は、天候予報とあわせて余裕を持ったスケジュールをおすすめします。
御釜へのアクセス方法

御釜は、宮城県と山形県の県境に位置する蔵王連峰の山中にあります。
標高約1600メートルに位置しているため、アクセスには自動車またはバスを利用するのが一般的です。
特に蔵王エコーラインと蔵王ハイラインという山岳道路を通るルートが観光客に多く利用されています。
車でのアクセス
自家用車を利用する場合は、以下のようなルートが便利です。
出発地 | 所要時間 | 経路 |
---|---|---|
山形駅 | 約1時間 | 蔵王エコーライン → 蔵王ハイライン |
上山温泉IC | 約1時間 | 山形自動車道 → 蔵王エコーライン → 蔵王ハイライン |
蔵王ハイラインの終点には駐車場が整備されており、そこから徒歩約3分で展望台に到着します。
ただし、蔵王エコーラインおよび蔵王ハイラインは11月初旬から4月下旬まで冬期通行止めとなるため、この期間は車での訪問ができません。
訪問前には必ず道路情報を確認するようにしましょう。
バスでのアクセス
公共交通機関を利用する場合、山形駅から蔵王温泉行きのバスを利用し、その後はタクシーで御釜を目指すのが一般的です。
区間 | 移動方法 | 所要時間の目安 |
---|---|---|
JR山形駅 → 蔵王温泉 | 路線バス | 約40分 |
蔵王温泉 → 御釜展望台 | タクシー | 約30分 |
なお、バスやタクシーを利用する場合でも、四季折々の自然を楽しめるのが御釜観光の魅力の一つです。
春には雪の回廊、夏には新緑、秋には紅葉など、ドライブ中の車窓も見どころとなります。
ナビ検索の注意点
御釜は国定公園内にあり、明確な住所や電話番号が設定されていません。
カーナビで検索する際は「宮城県 御釜」と入力するのが確実です。
御釜を訪れる際の注意点

御釜は標高約1600メートルの山岳地帯にあるため、訪れる際にはいくつかの注意点があります。
安全で快適な観光のためにも、事前に確認しておきましょう。
天候の変化に注意
御釜周辺は山岳地帯特有の気象条件があり、天候が変わりやすいのが特徴です。
地上では晴れていても、山頂では濃霧や雨、強風に見舞われることもあります。
とくに霧が出ると、湖面が全く見えなくなる場合があるため、訪問前には天気予報の確認が必須です。
冬季は通行止めに注意
御釜へ向かう「蔵王エコーライン」「蔵王ハイライン」は、毎年11月上旬から4月下旬まで冬期通行止めとなります。
この期間中は車でのアクセスができず、御釜も見学できません。
観光の計画は、必ず開通期間を確認したうえで立てましょう。
足元と服装の準備
御釜周辺は舗装されていない場所や傾斜のある場所もあり、足場が悪い箇所があります。
観光時には歩きやすい靴を着用し、転倒などの事故を防ぎましょう。
また、標高が高いため気温が低く、風も強いことがあります。夏場でも防寒具や風を防げる上着の携帯をおすすめします。
観光エリアの立ち入り制限
御釜周辺の「馬の背カルデラ」など一部エリアは想定火口域に指定されており、立ち入りが禁止されています。
安全確保のため、案内板やロープなどの規制に従って見学しましょう。
まとめ
御釜は、蔵王連峰の壮大な自然の中に広がるエメラルドグリーンの火口湖であり、蔵王観光のハイライトともいえる絶景スポットです。
太陽光や季節によって表情を変える湖面、展望台からの雄大なパノラマ、周辺の高山植物や神社など、多彩な魅力が凝縮されています。
アクセスは車またはバス+タクシーが一般的で、所要時間は約1時間が目安。
訪れる際には天候や服装、安全面に十分注意し、事前準備を整えることで、より充実した観光体験が可能になります。
自然が創り出す神秘的な風景に心癒される御釜は、東北地方を訪れる旅行客にとってぜひ一度は足を運んでほしい名所です。
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