山形県山形市にある「山寺」こと【宝珠山立石寺(ほうじゅさんりっしゃくじ)】は、860年に慈覚大師円仁によって開山された天台宗の名刹です。
山全体が信仰と修行の場となっており、標高差約159メートルの石段を登ると、かつて松尾芭蕉が句を詠んだ絶景と出会うことができます。
本記事では、山寺の魅力や見どころ、登山ルートの所要時間、服装のポイントなど、初めて訪れる方にもわかりやすくご紹介します。
山寺の基本情報とアクセス

山寺・宝珠山立石寺の基本情報は、以下のとおりです。
項目 | 詳細 |
---|---|
正式名称 | 宝珠山立石寺(ほうじゅさんりっしゃくじ) |
通称 | 山寺(やまでら) |
宗派 | 天台宗 |
開山 | 慈覚大師 円仁(貞観2年・860年) |
所在地 | 山形県山形市山寺4456-1 |
拝観時間 | 8:00~17:00(閉門) |
拝観料 | 大人500円、小人(4歳以上)200円 |
アクセス | JR山寺駅から徒歩7分/車で山形駅・空港から約30分 |
駐車場 | 周辺に有料駐車場(1日500円〜)あり |
公式サイト | 立石寺公式サイト |
1015段の石段を登って出会う絶景と信仰
山寺の参拝は、石段を一段ずつ登るところから始まります。
全部で1015段あり、「一段登るごとに煩悩が消える」と言われるほど、登拝そのものが修行の一環です。
とはいえ、石段の途中にはベンチや休憩処があり、小さなお子さんや高齢の方でもマイペースで登れば大丈夫。
歴史的な句碑や仏像、景観も楽しめるので、飽きずに進むことができます。
登る順に楽しめる!山寺の主な見どころ

① 根本中堂(国指定重要文化財)
登山口近くにある本堂。日本最古のブナ材木造建築であり、不滅の法灯が灯されています。
② 芭蕉・曽良像と句碑
「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」の句碑があり、松尾芭蕉の足跡を感じるスポットです。
③ 弥陀洞(みだほら)
大岩に刻まれた阿弥陀如来を見つけると幸運が訪れるとされる、人気のパワースポットです。
④ 仁王門
2体の仁王像が睨みを利かせる門。ここをくぐると修行の本番が始まると言われます。
⑤ 開山堂・納経堂
赤い納経堂が奇岩の上に立つ山寺を象徴する風景。写真映えも抜群です。
⑥ 五大堂
山寺随一の展望スポット。開放感ある舞台から、山形の田園風景が一望できます。
⑦ 奥之院・大仏殿
最奥部の大仏殿では、金色の阿弥陀如来像が安置され、悪縁切りのご利益でも知られています。
山寺の観光にかかる平均的な所要時間

山寺(宝珠山立石寺)は、山門から奥之院まで続く長い石段が特徴の名所です。
そのため、どのくらいの時間がかかるのかを事前に知っておくと、旅の計画が立てやすくなります。
以下では、標準的な観光ルートに沿って、所要時間の目安を詳しく解説します。
観光内容 | 所要時間の目安 | 内容の詳細 |
---|---|---|
山門から奥之院までの片道 | 約40分 | 約1,015段の石段をひたすら登る道のりです。 途中に「仁王門」や「せみ塚」などの見どころが点在しており、立ち止まりながら歩く人も多く見られます。 休憩をせずに登った場合は約30〜40分ほどですが、観光を楽しみながら歩くならもう少し時間を見ておくと良いでしょう。 |
奥之院での参拝・景色鑑賞 | 約20〜30分 | 山頂付近には、重要文化財である「奥之院」や「大仏殿」、そして絶景を見渡せる「五大堂」などの見どころがあります。 ここでは参拝をしたり、写真を撮ったりと、ゆっくりと過ごす人が多いため、滞在時間は30分前後を想定しておくのがおすすめです。 秋の紅葉シーズンなどは、景色を堪能する時間も長くなります。 |
下山(奥之院から山門まで) | 約30分 | 下山時は登りよりも早く歩けますが、石段は段差が大きく、特に雨の日などは滑りやすくなるため注意が必要です。 膝に不安のある方や、お子様連れの場合は、ゆっくりと慎重に下ることになるため、30分以上かかることもあります。 |
合計 | 約1.5〜2時間 | 全体を通して、標準的な観光所要時間は1時間半から2時間が目安です。 ただし、写真撮影や休憩を多く取る場合、混雑期などは2時間以上かかることもあるため、スケジュールには余裕を持っておくと安心です。 |
所要時間は人によって変わる

山寺観光の所要時間は、以下の要因によって前後します。
- 体力・年齢:
- 体力に自信がある人は、登りを30分ほどで登れることもあります。
- 高齢者や小さな子どもがいる場合は、1時間ほどかかることも。
- 休憩の頻度:
- 途中に休憩所や景色の良いポイントがあるため、立ち止まる回数が多いと時間が延びます。
- 混雑状況:
- ハイシーズンや休日は、石段や展望スポットが混み合い、進行がゆっくりになることがあります。
- 写真撮影や御朱印:
- 景色の撮影や御朱印を受け取る時間も含めると、所要時間はやや長くなります。
まとめ:山寺観光は余裕を持ったスケジュールで
山寺の観光には、少なくとも1時間半から2時間程度の余裕を見ておくことをおすすめします。
特に、周辺の観光地や食事処を併せて回る場合は、時間にゆとりを持たせてスケジュールを立てると安心です。
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