霊峰・御嶽山へ!所要時間から安全対策まで徹底解説!

サムネ TRAVEL

日本百名山の一つ、御嶽山(おんたけさん)。

標高3,067mを誇るその雄大な姿は、多くの登山者を魅了します。

しかし、御嶽山は「活火山」であり、登山には特別な注意と準備が必要です。

この記事では、御嶽山登山を計画している方のために、所要時間やルート情報、そして最も重要な安全対策について詳しく解説します。

知っておきたい!御嶽山の基本と活火山としての顔

八丁ダルミ 御嶽山

まずは、基本的なところから解説します。

「おんたけさん」と「みたけさん」:間違えないで!

まず、大切な注意点があります。

「御嶽山(おんたけさん)」と、東京の奥多摩にある「御岳山(みたけさん)」は、名前が似ていますが全く別の山です!

御岳山(みたけさん)はケーブルカーで手軽に楽しめる初心者向けの山ですが、今回ご紹介する「御嶽山(おんたけさん)」は3,000m級の活火山

しっかりと準備をして臨む必要があります。

活火山としての御嶽山:安全第一の心構え

御嶽山は、2014年に噴火警戒レベル1(平常)の状況下で予期せぬ噴火を起こした過去があります。

この事実が示すのは、「活火山であることに留意」という現在の噴火警戒レベル1が、決して「リスクゼロ」を意味しないということです。

常に最新の火山情報を確認し、万が一の事態に備えた装備と心構えが、御嶽山登山には不可欠です。

ヘルメットの携行も、噴石対策として非常に重要になります。

最新の火山活動状況と入山規制を確認しよう!

御嶽山の森林限界

活火山である御嶽山では、最新の状況確認が最も重要です。

現在の噴火警戒レベルと規制区域

令和7年5月20日、御嶽山の噴火警戒レベルは「レベル1(活火山であることに留意)」に引き下げられました。

これにより、地獄谷火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性は低いとされています。

しかし、火口内では突発的な火山灰等の噴出に注意が必要であり、引き続き地元自治体の入山規制に従い、ヘルメットを持参するなどの対策が必要です。

各登山口の入山規制状況

気象庁の警戒レベルだけでなく、地元自治体による独自の規制も確認しましょう。

  • 王滝口登山道:
    • 令和7年5月21日現在、遥拝所から山頂への通行はできません。
    • しかし、令和7年7月1日午前6時~10月中旬まで、田の原遥拝所~剣ヶ峰間、および二ノ池トラバース(王滝頂上~黒沢十字路)の規制緩和が予定されています! (状況により変更の可能性あり)
  • 黒沢口登山道:
    • 黒沢口への道路は冬期通行止めが解除されています。
    • 登山道の立ち入り規制については、木曽町役場総務課危機管理室への問い合わせが必要です。
  • 引き続き規制される区間:
    • 9合目から奥の院方面、王滝頂上から奥の院方面、お鉢めぐり登山道は、今年度も引き続き入山規制が継続されます。

重要

規制区域への立ち入りは、災害対策基本法により刑罰の対象となりますので、絶対に立ち入らないでください。

最新情報はここで確認!

登山直前には必ず以下の公式情報源で最新情報を確認しましょう。

御嶽山主要登山ルートと所要時間

登山用ヘルメット 御嶽山
登山用ヘルメットを忘れずに

御嶽山には主に4つの主要な登山ルートがあり、それぞれ特徴や所要時間が異なります

ルート名登山口剣ヶ峰までの標準コースタイム (登り/下り/合計)難易度主な特徴・注意点日帰り/宿泊の目安
王滝口田ノ原 (7合目)3時間 / 1時間50分 / 4時間50分★ (初心者向け)登山口標高が高い(2,200m)ため高山病リスクあり。木陰が少ない。ガレ場あり。日帰り
黒沢口御岳ロープウェイ飯森高原駅 (7合目)3時間20分 / 2時間10分 / 5時間30分信仰登山のメインルート。ロープウェイ利用で体力温存可。山小屋が多く休憩しやすい。日帰り
飛騨口濁河温泉 (1,900m)5時間25分 / 4時間5分 / 9時間30分★★★ (ハード)原生林の中の静かな山旅。距離・標高差が大きい。泥濘み、水場なし。熊目撃情報あり。日帰り/1泊2日
開田口西野約6時間30分 (西野から剣ヶ峰) / 不明 / 13時間 (周遊)不明 (行程が長い)標高差・行程が長い。涸れ沢を登る箇所あり、道迷い注意。下山利用が推奨される。1泊2日推奨

難易度評価は目安です。
私の所感だけでなく、あらゆるサイトを閲覧して設定しました。
自身の体力や経験を考慮してルートを選びましょう。

登山口へのアクセス方法と所要時間

八丁ダルミにある石像 御嶽山

登山口までのアクセスも、登山計画の重要な一部です。

登山口名公共交通機関自家用車備考
王滝口 (田ノ原)JR木曽福島駅よりおんたけ交通バス 約1時間15分中央道八王子I.C.より約60分冬期通行止めあり (例年11月~4月下旬)
黒沢口 (おんたけロープウェイ)JR木曽福島駅よりおんたけ交通バス圏央道青梅I.C.より約40分ロープウェイ利用可。冬期通行止めあり (例年12月~5月上旬)
飛騨口 (濁河温泉)JR飛騨小坂駅よりバス 約80分高山からチャオ経由約1時間10分冬期通行止めあり (濁河温泉への道路)
開田口JR木曽福島駅よりバスで開田支所など経由不明冬期通行止めあり

冬期通行止めに注意!

御嶽山へ通じる道路は、冬の間(例年11月~4月下旬頃)冬期通行止めになることがあります

この期間に登山を計画する場合は、アクセス可能な登山口が限られるため、事前に必ず確認してください。

安全で快適な登山のための重要ポイント

イワヒバリ 御嶽山
イワヒバリ

御嶽山登山を成功させるために、特に意識してほしい安全対策をご紹介します。

高山病対策:ゆっくり、ゆっくり登ろう!

御嶽山は3,000m級の山なので、高山病のリスクがあります。

特に登山口の標高が高い王滝口ルートでは注意が必要です。

高山病を防ぐ一番の対策は、「十分すぎるほどゆっくり登る」こと。

無理のないペースで、体を高度に順応させる時間を十分に確保しましょう。

厳しい自然に備える装備:防寒・防水・紫外線対策

3,000m級の独立峰である御嶽山は、天候が急変しやすく、風や寒さはアルプス並みになることも。

夏でも気温が10℃を下回ったり、急な雷雨に見舞われたりすることも珍しくありません。

  • 服装:
    • 汗冷え対策として速乾性のあるベースレイヤーを選び、綿製品は避けましょう。
  • 必携装備:
    • 防風・防水性のあるアウター、替えのインナー、緊急時のエマージェンシーシートやサーマルウェアなど。
  • 紫外線対策:
    • 標高が高いほど紫外線も強くなります。
    • UV400推奨のサングラスや日焼け止めは必須です。

活火山特有の安全対策:ヘルメットを忘れずに!

御嶽山は活火山です。

剣ヶ峰のような火口に近い場所では、ヘルメットの着用が強く推奨されます。

これは噴石対策だけでなく、万が一の転倒時の頭部保護にもなります。

また、火山灰対策としてゴーグルやマスク(または水で濡らしたタオル)も携行しましょう。

噴火警報を聞き逃さないよう、イヤホンで音楽を聞きながらの登山は避け、周囲の音が聞こえるように心がけましょう。

休憩と山小屋の活用

適切な休憩は疲労を防ぎ、安全な登山を続けるために不可欠です。

  • 休憩の取り方:
    • 登山開始後20~30分以内に最初の休憩を取り、その後は1時間に1回程度の小休止が望ましいです。
  • 山小屋の活用:
    • 御嶽山には複数の山小屋があり、休憩や宿泊、水・食料の補給に利用できます。
    • 黒沢口ルートは山小屋が多く、トイレの利用もしやすいです。
    • 多くの山小屋は完全予約制なので、事前に営業期間と予約方法を確認しましょう。
    • 山小屋は、悪天候時の避難場所としても重要な役割を果たします。
山小屋名位置連絡先営業期間 (例年の目安)主な特徴
七合目行場山荘黒沢口七合目090-4380-5200例年7月中旬~10月中旬定員30名、1泊2食付10,000円~
女人堂(金剛堂)黒沢口八合目090-8329-1385例年7月中旬~10月中旬定員80名、1泊2食付11,000円
二ノ池山荘御嶽山頂北東直下、二ノ池畔090-4668-7000例年7/1~10月上旬山頂に一番近い。定員70名、1泊2食付11,000円
五の池小屋濁河登山道9合目090-7612-2458例年5月下旬~10月中旬 (詳細は要確認)石窯ピザやアップルパイが名物。1泊2食付15,000円~

その他の注意点

  • 熊対策:
    • 登山者の少ないエリアでは熊の目撃情報があります。
    • 熊鈴やクマスプレーの携行を検討しましょう。
    • 複数人で会話しながら登るのも有効です。
  • 荷物のデポ:
    • 山頂へ行く際に荷物をデポする人がいます。
    • 「デポ」とは、荷物の一部または全部を山小屋や登山道に一時的に置いておくこと。
    • 荷物は体を守る大切な防具です。
    • デポせずに山頂まで持ち歩くことを推奨します。
  • 冬季の注意:
    • 10月以降は積雪の可能性も。
    • スタッドレスタイヤやタイヤチェーン、雪山装備の準備もお忘れなく。

まとめ:万全の準備で御嶽山を満喫しよう!

御嶽山は、その美しさだけでなく、活火山としての側面も持つ特別な山です。

事前の情報収集と入念な準備が、安全で快適な登山体験に繋がります。

最新の火山活動状況や入山規制、気象情報、各ルートの特性、山小屋の営業状況など、多角的な情報を常に確認する習慣を身につけましょう。

自身の体力と経験に見合ったルートを選び、高山病対策として余裕を持ったペース配分を心がけることも大切です。

そして、無理だと感じたら引き返す勇気を持つこと。これが、安全な登山には何よりも不可欠な判断です。

万全の準備で、霊峰・御嶽山での素晴らしい登山体験を実現してくださいね!

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