富士山の麓、青木ヶ原樹海に位置する「富岳風穴」と「鳴沢氷穴」。
富士山の激しい噴火によって流れ出した溶岩が冷え固まる過程で誕生した神秘的な洞窟です。
どちらも国の天然記念物に指定されており、夏でも氷柱が残るほどの冷気を体験できる独特の観光スポットとなっています。
本記事では両洞窟の特徴と、実際に訪れる際に最適な服装や持ち物、安全対策を詳しく解説します。
富岳風穴と鳴沢氷穴の基礎知識

洞窟名 | タイプ | 全長(高さ) | 特色 |
---|---|---|---|
富岳風穴 | 横穴式 | 全長201m/高さ8.7m | 音が反響しない・広く歩きやすい・夏でも氷柱が残る |
鳴沢氷穴 | 縦穴+環状 | 全長153m/地上から21m下へ | 狭くアップダウン多い・環状ルート・氷柱や氷床が夏でも観察可能 |
両洞窟とも青木ヶ原樹海内に立地しており、セット券を購入すると両方を手軽にめぐることができます。
洞窟内の気温と体感温度

洞窟内の気温と体感温度は、以下のとおりです。
洞窟名 | 洞窟内気温 | 外気温との差 | 特記事項 |
---|---|---|---|
富岳風穴 | 0〜3℃ | 最大30℃以上 | 風の通りもよく、実際の気温よりさらに寒く感じる |
鳴沢氷穴 | 0〜3℃ | 最大30℃以上 | 地下水による凍土&吹き抜けで常時ひんやり空間 |
- 真夏の外気温が30℃を超えていても、洞窟内は冷蔵庫のようなひんやり感です。
- 外と洞窟内の気温差は、最大で30度程度にもなるため要注意です。
- 鳴沢氷穴は特に気温維持構造(地下水・空気循環)によって、1年中低温環境がキープされています。
富岳風穴・鳴沢氷穴に最適な服装

洞窟観光時は「防寒」と「動きやすさ」の両立がポイントです。
以下を参考に、服装を準備しましょう。
季節 | 洞窟外の服装例 | 洞窟内で必要な服装(目安) | 靴の種類 |
---|---|---|---|
春 | パーカー・軽い上着 | 長袖+ウィンドブレーカーやフリース | スニーカー・運動靴 |
夏 | 半袖・Tシャツ | 長袖or羽織れるパーカー・薄手ダウン | 滑りにくいスニーカー |
秋 | カーディガンなど | 防寒ジャケットや厚手パーカー | スニーカー・運動靴 |
冬 | ダウンコート等 | さらに暖かいコート・手袋も推奨 | 滑り止め付き運動靴・登山靴等 |
服装選びのポイント
- 真夏でも洞窟入口手前でしっかり上着を着ましょう。
- パーカーやウィンドブレーカー程度の防寒着で十分ですが、肌寒さを強く感じる方は薄手のダウンやフリースもおすすめです。
- ズボンはスリムタイプ(スキニーやストレートパンツ)推奨。
- 氷穴内は狭い場所やしゃがむ場所が多いので、裾が引っかかるワイドパンツや裾長ズボンは避けましょう。
- 靴はスニーカーや登山靴など、滑りにくく歩きやすいものを選びましょう。
- サンダルやヒール靴、クロックス系は滑る危険や足先の冷えに注意。
- 帽子やヘルメット(鳴沢氷穴は現地貸出休止の場合もあるので注意)
- 天井が低い場所で頭を守るのに役立ちます。
あると便利な持ち物リスト

あると便利な持ち物は、以下のとおりです。
持ち物 | 目的・備考 |
---|---|
上着・防寒着 | 気温差対策。 体温調整できるものがベスト |
長袖インナー | 肌寒いとき、長時間滞在時の冷え防止 |
靴下の替え | 靴や靴下が濡れるトラブル時用 |
手袋 | 冷気や濡れた箇所での滑り止め、手の保護 |
帽子 | 頭部保護・冷え対策。 小さい子供には特におすすめ |
レインコート | 洞窟内で雨滴や水滴を防ぎます。 傘は狭いので不向き |
軍手 | 地面に手をつきやすい場所、冷えた手摺り対策 |
懐中電灯 | 洞窟内で濃い影や暗い場所の足元確認に役立つ |
飲み物 | 洞窟外で休憩時に水分補給(洞窟内は原則飲食禁止) |
富岳風穴と鳴沢氷穴の観光注意点

富岳風穴と鳴沢氷穴の観光注意点は、以下のとおりです。
注意点 | 詳細 |
---|---|
トイレ | 洞窟入口付近の駐車場・売店にあります。 入洞前に済ませましょう。 |
洞窟内飲食 | 原則禁止。水分は外で補給しましょう。 |
ヘルメット貸出について | 鳴沢氷穴は貸出中止の時期もあるため、必要なら自前も検討 |
小さなお子様・足腰が弱い方 | 階段や狭い通路が多いので安全を最優先に。 抱っこ紐利用や小学生未満は難しい場所も |
ベビーカー・車いす | 洞窟内は通行不可。 外で待機が必要 |
入洞可能な年齢・条件(目安) | 4歳未満不可。 妊娠中や心臓・足腰の弱い方は入洞不可 |
滑りやすい床 | 特に氷穴は濡れていて滑りやすいため、しっかりした靴が必要 |
よくある質問Q&A
よくある質問は、以下のとおりです。
質問 | 回答 |
---|---|
洞窟内で寒さに耐えられないか心配です | 滞在時間は20分程度。 しっかり上着を着れば問題ありません。 体感で冷えやすい方は厚めの服装を推奨。 |
サンダルやヒールで入れますか? | 非推奨です。 滑りやすく危険なため、必ずスニーカーや運動靴にしましょう。 |
洞窟内は暗いですか? | ライト設置あり。 自分で懐中電灯又はスマホライトがあるとより安心です。 |
雨の日でも楽しめますか? | 屋内で雨は気になりませんが、外から洞窟入口までの移動時は雨具(できればレインコート)持参を。 |
洞窟見学後に温まる場所はありますか? | 富岳風穴近くの「森の駅風穴」などで食事や休憩ができます。 |
まとめ
富岳風穴や鳴沢氷穴は、夏の避暑地として気軽に楽しめるうえ、冬でも独特の静けさや神秘的な世界を味わえる人気観光地です。
洞窟内は一年中0〜3℃と防寒必須ですので、軽い気持ちで半袖のまま入らず、しっかり「羽織れるもの・滑らない靴・動きやすい服装」を事前準備しましょう。
また、階段や足元の滑りやすさ、小さなお子さん連れや身体に不安がある方は無理せず安全に配慮して体験を満喫してください。
自然が作り出した不思議な空間を、快適な服装と十分な準備でぜひ体験してみてください。
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