大分県別府市の有名観光地「別府地獄めぐり」。
誰もが一度はポスターやテレビでその迫力ある景色に心を惹かれたことがあるでしょう。
しかし、実際に現地を訪れた人からは、
「ガッカリした」
「思ったより普通だった」という声も少なくありません。
なぜ、別府地獄めぐりでガッカリする人がいるのか、そして本当に行く価値はあるのかを解説します。
別府地獄めぐりの基本情報

別府地獄めぐりとは、温泉の噴気や熱湯が噴き出す7つの「地獄」と呼ばれる源泉地帯をめぐる観光コースです。
その歴史は1000年以上で、「海地獄」「血の池地獄」「龍巻地獄」「白池地獄」は国の名勝にも指定されています。
それぞれが個性的な自然現象を見せてくれます。
主な地獄と特徴
地獄名 | 特徴・見どころ |
---|---|
海地獄 | 美しいコバルトブルーの熱湯池。 近くに足湯、カフェがあり、「地獄蒸し焼きプリン」も人気。 春夏秋冬で池の表情が変わる。 |
鬼石坊主地獄 | 灰色の熱泥がボコボコ沸騰。 唯一の入浴施設「鬼石の湯」に入浴できる特典。 |
かまど地獄 | 1丁目から6丁目まで複数の種類を一度に楽しめ、飲める温泉や足湯、地獄グルメもある。 |
鬼山地獄 | 地獄熱でワニを飼育。「ワニ地獄」の異名を持つ。 決まった時間に餌付けショーも開催。 |
白池地獄 | 乳白色の温泉池と、熱帯魚ピラルク展示、日本庭園が見どころ。 名勝指定されているが、施設はやや老朽化。 |
血の池地獄 | 鮮やかな赤色の熱泥地獄。 お土産やカフェ、「血の池プリン」も限定販売。 手湯・足湯もあり。 |
龍巻地獄 | 約30分ごとに間欠泉が噴出。 タイミングが合わないと待ち時間が発生。 間欠泉自体は岩で囲まれており、迫力には賛否がある。 |
移動はバスや定期観光バス、自家用車が一般的です。
各地獄の共通観覧券は大人2,400円、子供1,200円ですが、公式サイトで割引画面を見せると大人2,200円・子供1,100円で購入できます。
なお、1カ所だけの入場は大人500円、子供250円ですが、個別割引券はありません。
別府地獄めぐりで「がっかり」と感じる主な理由

口コミや現地体験から抽出した、「がっかり」ポイントをまとめます。
理由 | 内容 |
---|---|
観光地化・商業化されすぎている | 自然の雰囲気が薄れ、売店や飲食店が多く観光地色が強い。 昭和遺産の雰囲気が残る部分も。 |
施設の老朽化 | 一部の地獄で建物や展示施設が古く、期待値とのギャップを感じることがある。 |
規模が小さい | 写真や宣伝で期待し過ぎて行くと、規模が小さくて驚く人も。 1カ所数分~20分で見終わる場合も多い。 |
迫力が期待外れ | 地獄によっては、「思ったより普通」「噴煙や間欠泉が地味」と感じることがある。 |
観光客の多さ・混雑 | 土日やハイシーズンは駐車場も各所も大混雑。 落ち着いて見られないと感じる人も。 |
費用が高く感じる | 共通観覧券を利用しないとコストパフォーマンスが悪く、1つ1つの入場料にも割高感。 |
移動が不便・時間がかかる | 各地獄が離れているため、徒歩やバス移動が必要。 全て回るには最低でも3時間以上必要。 |
各地獄の内容が単調という声も | 海地獄や血の池地獄以外は「地味」「特徴が薄い」「熱帯魚を見ても…」と感想も。 |
私の口コミ
n数1ですが、私の所感もお聞きください。
個人的には、非常に楽しかったです。
何を楽しめばいいのかも明確で、自然現象として見る地獄は最高でした。
同じくがっかり名所として名を馳せている、石見銀山よりも楽に観光できた印象です。
石見銀山のがっかり理由については、こちらへ。
ただ、当時学生だった私にとって、共通観覧券ですら高額だったのは否めないポイント…。
ただでさえ、移動にお金がかかるのに…。
と、思っていました。
良い面・悪い面の両方がありますが、総評としては良い観光地といった印象です。
実際の口コミ・体験談
実際の旅行者・地元民・リピーターの感想をかき集めてみたので、まとめます。
- 「パンフレットやSNSで見たよりも小さかった」
- 「全体的に観光地化されすぎ。自然の迫力より人工的な印象が強かった」
- 「共通券が思ったより高い…プリンやグルメで追加出費も」
- 「混雑していて落ち着いて見られなかった」
- 「ワニや熱帯魚は動物好きなら面白いが、期待しすぎない方がいい」
- 「間欠泉は正直初見だけ。岩で囲まれ迫力が伝わりにくい」
- 「7つ全部見なくても2~3ヵ所で十分だった」
一方で、
- 「コバルトブルーの海地獄はやっぱり圧巻だった」
- 「世界でここだけ!という体験ができて満足」
- 「昭和のレトロ感含めて楽しめた」
- 「足湯や地獄グルメが最高で、思い出になった」
- 「子どもと一緒だと結構はしゃげる。家族連れにはおすすめ」
- 「季節で景色が変わるので2回目でも違う雰囲気を楽しめた」
という肯定的な口コミも多くあります。
賛否両論というのが、よく分かります。
「がっかり」しない別府地獄めぐりの楽しみ方・ポイント

別府地獄めぐりの楽しみ方やポイントを紹介します。
これを知っておけば、現地でがっかりすることもないはずです!
- 全部回らなくても大丈夫
- 時間や費用を節約したい場合は、特に見応えのある「海地獄」と「血の池地獄」だけに絞るのがおすすめです。
- 2カ所なら所要1時間30分・大人1,000円で済みます。
- 共通観覧券と割引活用
- 公式サイトの割引画面を見せるだけで200円引きになるので忘れずに購入しましょう。
- 移動手段の事前計画
- バスの時刻表の確認や定期観光バス利用・タクシーツアーも効率的です。
- 混雑回避のため早朝や平日に訪問
- 観光客の少ない時間帯を狙えば落ち着いて見学できます。
- 歩きやすい格好・体調に注意
- 広いエリア移動や夏の暑さで体力を消耗します。
- 水分補給や歩きやすい靴が必須です。
- 夏は本当の地獄に化けるので、要注意です。
- 地獄グルメ・足湯も楽しむ
- 各地獄の足湯や限定プリン、温泉卵などの食べ歩きも満足度アップのポイントです。
- 地獄の個性を事前チェック
- それぞれの地獄には見どころが異なるので、公式サイトや観光ガイドで自分の興味のある地獄を厳選しましょう。
主要地獄のおすすめポイント&注意点(簡易表)

主要地獄のおすすめポイント&注意点をザッとまとめると、以下のとおりです。
地獄名 | おすすめポイント | 注意点・がっかりしやすい点 |
---|---|---|
海地獄 | 圧巻のコバルトブルー、広い足湯、グルメ | 観光客が多い、期待値が高いと感じる人も |
血の池地獄 | 不気味な赤い池、限定プリン、手湯・足湯 | 実際は真っ赤ではない、規模は小さめ |
白池地獄 | 美しい白色温泉、熱帯魚、庭園 | 熱帯魚だけで地味、施設が老朽化 |
鬼石坊主地獄 | ポコポコ泥湯、温泉入浴「鬼石の湯」あり | 湯玉が小さく迫力不足、鬼石の湯は別料金 |
鬼山地獄 | ワニ多数、餌付けショー(時間限定) | 動いてないと地味、施設が古い |
かまど地獄 | 変化に富んだ源泉体験、飲泉・足湯・地獄グルメ | 各所が狭くゴチャゴチャしている、売店がやや汚れ気味 |
龍巻地獄 | 間欠泉が定期的に吹き上がる | 噴出は最大でも5m程度・迫力にやや欠ける、30分周期で待ち時間発生 |
地元民・リピーターのアドバイス
様々な人の意見をまとめると、以下のとおり。
これらも参考になれば幸いです。
- 地元民も薦めるのは海地獄と血の池地獄のみ
- 観光地らしさを楽しむつもりで行けば満足度アップ
- 浮いた時間やお金は、とり天など大分グルメや他の観光へ使うのも賢い選択
- 昭和レトロな雰囲気も旅の一興と割り切ると、二度目でも楽しめる場合も
- 真夏は特に体力消耗が激しいので注意
まとめ
別府地獄めぐりは、観光地化や施設の古さ、期待値とのギャップから「がっかり」したという声が一定数見られます。
ですが、地獄ごとの個性やグルメ、足湯体験など、工夫次第で楽しめるポイントはたくさんあります。
事前にどの地獄を巡るか計画し、共通券割引や移動手段を調べておきましょう。
特に、初めての方や時間・予算が限られている方は海地獄と血の池地獄だけでも充分満足できます。
余裕があれば他の地獄も体験してみても良いでしょう。
旅の充実度を左右するのは、事前準備と期待しすぎず楽しむ柔軟な気持ちかもしれません。
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