この日も仕事を終えてから鳥見開始。
曇り空の下、湿地と草原を中心に歩くと、どの鳥も繁殖に関係する行動を見せており、フィールド全体に緊張感と活気が満ちていました。
少しでも負担をかけないよう距離感に注意しつつ、静かに観察を進めていきました。
ツメナガセキレイ

最初に登場したのはツメナガセキレイです。
沼の近くで観察していると、突然目の前に飛来し、口元には虫の一部をしっかり咥えていました。
繁殖期らしい姿に思わず撮影してしまいましたが、冷静に考えると近くに巣があるということになります。
刺激してしまったかもしれないと思い、すぐにその場を離れました。
こういう時期は、観察側も慎重さが求められますね。
ノビタキ

続いてノビタキです。少し離れた草地に現れ、こちらも虫を咥えていました。
まっすぐ飛び去ったことを考えると、餌となる虫を採ったあと、一瞬だけ草に留まって休み、すぐに巣へ戻ったのでしょう。
順調に子育てが進んでいるようで、安心できる場面でした。
オオジュリン

次はオオジュリンです。整備された道を歩いていると、不意に目の前へ飛んできました。
曇りがちの空が続く中、この瞬間だけ太陽が差し込み、順光で美しい夏羽を捉えることができました。
こういう偶然は本当にありがたいものですね。
コヨシキリ

ここ最近ずっと元気いっぱいに囀っているコヨシキリも姿を見せてくれました。
力強い声を響かせながらパートナーを探す姿には、毎回気迫のようなものを感じます。
良い相手が見つかることを願いたくなります。
ツツドリ

続いてツツドリです。
電線に佇み、特徴的な「ポポポポポ」という声を響かせていました。
カッコウよりも電線にいる姿をよく見かける気がします。
単調ながら深みのある鳴き声は、草原の静けさの中でよく通り、印象的でした。
ノスリ

最後はノスリです。毎日のように観察できる鳥ではありますが、この日は久しぶりにカメラを向けました。
距離があって写真自体は小さめになりましたが、別の個体が餌を運ぶ様子も確認でき、こちらも繁殖に忙しい時期だと実感しました。
草原性の小鳥たちと同じように、猛禽類もせわしなく動いています。
まとめ
曇天ながらも、繁殖期ならではの動きが次々と見られ、観察の密度が高い一日になりました。
どの鳥も一生懸命に子育てへ向かう姿を見ると、その営みを邪魔しない距離感を保つ大切さを改めて感じます。
季節の勢いをしっかり浴びた、実りある鳥見になりました。


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