この日は朝から夕方まで、まる一日を鳥見に充てました。
午前中は緑地での観察、午後は所属団体のユース探鳥会を干潟で開催。
森林から干潟まで、環境の異なる複数のフィールドを巡ることで、幅広い鳥たちに出会うことができました。
それでは、各種のハイライトを紹介します。
センダイムシクイ

まず出会ったのはセンダイムシクイ。
今年の春渡りでは非常に遅い初認となりました。
昨年は3月31日だったので、1か月以上の遅れです。
とはいえ、今年は北海道と千葉県にいる時間が長かったため、遅れは仕方ないともいえます。
久しぶりに聞くさえずりはやはり魅力的で、「焼酎一杯ぐい~」と聞きなされる独特の節回しが、緑地の朝に響いていました。
キビタキ

続いて姿を見せたのはキビタキ。
こちらも今季の初認でした。
昨年の初認は4月12日で、例年よりだいぶ遅めです。
理由はセンダイムシクイと同じですが、やはり姿を見られると嬉しいものです。
鳴き声も羽色も美しく、春の訪れを象徴するような存在でした。
チュウシャクシギ

午後は干潟へ移動し、シギ・チドリ類の観察へ。
最初に見つけたのはチュウシャクシギでした。
二日前に今季初認しており、この日はようやく初撮影が叶いました。
MFでは干潟だけでなく水田にも入り、春の景観に独特の存在感をもたらします。
昨年の初認は4月28日で、今年もほぼ時期通りに渡来しているようです。
キアシシギ

次に見つけたのはキアシシギ。
干潟で忙しなく歩き回りながら採餌していました。
この時期のお楽しみといえば、ヤマトオサガニとの静かな攻防です。
カニは目だけを水上に出して警戒し、キアシシギは気付かれないようにそっと近づく。
その駆け引きは、今年も健在でした。
コチドリ

最後はコチドリ。こちらも二日前に初認しており、この日が今季初撮影です。
黄色く大きな眼瞼輪が印象的で、何度見ても魅力的な鳥です。
周辺では繁殖するため、今後の観察も楽しみです。
見られた鳥
今回、見られた鳥は以下のとおりです。
| ハシビロガモ | ホウロクシギ | ハシボソガラス |
| ヒドリガモ | オオソリハシシギ | ハシブトガラス |
| カルガモ | トウネン | シジュウカラ |
| マガモ | ハマシギ | ヒバリ |
| オナガガモ | コアジサシ | ヒヨドリ |
| コガモ | カワウ | ツバメ |
| ホシハジロ | ササゴイ | ウグイス |
| キンクロハジロ | アオサギ | センダイムシクイ |
| スズガモ | ダイサギ | メジロ |
| キジバト | コサギ | ムクドリ |
| カワラバト | ミサゴ | キビタキ |
| カンムリカイツブリ | トビ | スズメ |
| ケリ | カワセミ | ハクセキレイ |
| ダイゼン | コゲラ | カワラヒワ |
| コチドリ | チョウゲンボウ | 計46種 |
| チュウシャクシギ | ハヤブサ |
緑地の夏鳥から干潟のシギチ類まで、多様な環境を一日で巡ったことで、春らしい渡りと繁殖準備の動きがよく分かる一日となりました。
今後も渡りのピークに向けて、観察を続けていきたいと思います。


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