【初心者必見】シラサギというサギはいない!!シラサギ類の見分け方

BIRD

「シラサギというサギはいない。」

多くのバードウォッチャーが口にしているであろうセリフです。

とはいえ、見た目が似ているので、普段から鳥を見ている人でないと一緒に見えてしまうのも事実でしょう。

この記事では、日本で見られるシラサギとその識別について紹介します。

シラサギとは

シラサギとは、白いサギ類の総称です。

日本では主に、コサギ,チュウサギ,ダイサギ,アマサギ,クロサギなどが当てはまります。
カラシラサギいますがなのでこの記事スルーします

順に紹介しますね。

コサギ

コサギ

最初に紹介するのは、コサギです。

日本では留鳥及び夏鳥で、干潟,河川,水田,湖沼など幅広い水辺に生息しています。

足を震わせたり、追いかけたりして魚などを捕まえるのが特徴です。

チュウサギ

チュウサギ

次に紹介するのは、チュウサギです。

日本では夏鳥に該当し、農耕地,草地,湿地に生息しています。

コサギとは異なり、干潟や河川といった環境にはあまり飛来しません。

環境省のレッドリストでは準絶滅危惧に指定されており、都道府県のレッドリストでも本州のほとんどで準絶滅危惧に指定されています。

ダイサギ

ダイサギ

ダイサギは、アオサギと並んで日本最大級のサギです。

河川,干潟,水田,湖沼など、コサギと似たような場所に生息。

一年中見られる鳥ですが、これは2つの亜種が渡りをすることで成り立っています。

日本で多くの個体が繁殖するのが亜種チュウダイサギ、越冬するのが亜種ダイサギです。

詳しくは、↓の留鳥の欄をご覧ください。

アマサギ(冬羽・幼羽)

アマサギ冬羽

アマサギは、今回紹介するサギの中では最小です。

夏羽になると頭部,胸,背がオレンジ色になります。

しかし、問題は冬羽及び幼羽です。

全身が白くなり、他のサギと間違えられることが多くなります。

アマサギ夏羽
夏羽のアマサギ

クロサギ(白色型)

クロサギ白色型

最後に紹介するのは、クロサギです。

本州中部以西の、岩礁や河口などに生息しているサギになります。

黒色型と白色型の個体が存在し、南西諸島以南では白色型が多い傾向です。

岩礁で普通に見られるので、コサギと間違えないようにしましょう。

シラサギっぽいけど違う鳥達

ヘラサギ
ヘラサギ
クロツラヘラサギ
クロツラヘラサギ

この2種はサギっぽい見た目をしているうえに名前にサギと付いていますが、サギではありません

ヘラサギもクロツラヘラサギも、トキ科の鳥です。

同じペリカン目の鳥ですが、分類は別物になっています。

ある意味、本当の詐欺と言えるかもしませんね。

シラサギの見分け方

日本で見られるシラサギの見分け方を紹介します。

しっかり覚えて、識別しましょう!!

コサギ

コサギの識別点

コサギといえば、黄色い趾と年中黒い嘴です。

黄色の趾は飛翔時でも目立つので、しっかり観察しましょう。

とはいえ、過信はしないように。

コサギの注意点

足が水に浸かっていたり、泥が付いていたりすると黄色い趾が見えないこともあります。

そんなときは、他の黒い嘴や体の大きさ,飾り羽の特徴なので識別しましょう。

【コサギの繁殖期の特徴】

コサギは繁殖期になると、飾り羽や婚姻色が目立つようになります。

その特徴は、以下の通りです。

  • 冠羽
    • 2本の冠羽
  • 飾り羽
    • 胸と背に飾り羽
    • 胸の飾り羽は太く、他のサギとの識別も容易
  • 婚姻色
    • 眼先や足がピンクになる

チュウサギ

よく間違われやすいサギなのが、チュウサギ。

チュウサギは、頭が丸く胸と背の飾り羽が長いのが特徴です。

また、夏鳥なので冬ではあまり姿を見かけません。

【チュウサギの繁殖期の特徴】

チュウサギも繁殖期になると、飾り羽や婚姻色が目立つようになります。

その特徴は、以下の通りです。

  • 飾り羽
    • 胸と背に飾り羽
    • 胸はダイサギと比較してフサフサ
  • 婚姻色
    • 眼先が黄緑色
    • 虹彩が赤色

ダイサギ

体のフォルムを覚えるだけで、十分に識別することができます。

首,足,嘴が長く、頭は平坦です。

亜種ダイサギの場合は大きさだけでも識別が容易ですが、亜種チュウダイサギだと見慣れていないと難しい場合があります。

一つ一つパーツを見て、しっかり識別するのが重要です。

【ダイサギの繁殖期の特徴】

ダイサギも繁殖期になると、飾り羽や婚姻色が目立つようになります。

その特徴は、以下の通りです。

  • 飾り羽
    • 背に長い飾り羽
    • 胸はかなり目立たない
  • 婚姻色
    • 眼先が緑青色
    • 足が赤みを帯びる

アマサギ(冬羽・幼羽)

コサギとよく間違われるのが、アマサギの冬羽及び幼羽(以下、白アマ)です。

白アマは頭と首がモコモコとしており、太い印象が残ります。

嘴は常に黄色なので、コサギが常に黒色というのを覚えていれば間違えることはありません。

また、嘴や足が短いので、フォルムを覚えておくのも重要です。

【アマサギの繁殖期の特徴】

アマサギも繁殖期になると、飾り羽や婚姻色が目立つようになります。

その特徴は、以下の通りです。

  • 夏羽
    • 頭部から頸,胸,背がオレンジ
    • 夕陽に照らされたコサギをアマサギと誤認することも
    • 成鳥冬羽の額にオレンジが残ることも
  • 飾り羽
    • 背に短い飾り羽
  • 婚姻色
    • 虹彩,嘴,足,眼先が赤い

クロサギ(白色型)

クロサギは、コサギと全長がほぼ同じなので間違われやすいサギです。

迷ったら、まずは生息域と環境を確認しましょう。

岩礁などを好むサギ類であり、白色型は南西諸島以南で多くなります。

コサギと異なり、足全体が黄色く見えることが多いです。

チュウサギとダイサギの口角について

図鑑などでダイサギとチュウサギの識別点の一つとして、口角があります。

口角の食い込みが眼の下を超えるとダイサギ超えないとチュウサギといったものです。

確かにそうなんですが、観察レベルでこれを見るのは難しいと言わざるを得ません。

スコープでじっくり観察したり、撮影して拡大して見たりすると分かりやすいですが、双眼鏡だけだと難しいです。

慣れないうちは、参考程度に留めておいてください。

まとめ

この記事をまとめると、以下の通りです。

  • シラサギは白いサギの総称
  • コサギは黄色い趾と年中黒い嘴が特徴
  • チュウサギは丸い頭と背,胸の飾り羽が特徴
  • ダイサギは首,嘴,足が長く、背の飾り羽が長い
  • 白いアマサギは黄色い嘴と太い首が特徴
  • クロサギ白色型は黄色い足が特徴

シラサギは、初心者バードウォッチャーの登竜門として立ちはだかる壁の一つです。

しっかり識別して、レベルアップしていきましょう!!

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