上高地アクセス完全ガイド:東京・名古屋からの詳細ルートと交通手段

サムネ TRAVEL

四季折々の絶景が広がる上高地。

マイカー規制のルールからシャトルバス・タクシーの乗り換え方法、高速バス・鉄道ルート、各交通機関の費用や予約方法まで、最新情報を詳しく解説します。

初めての方もリピーターも、この一記事で迷わず上高地へ!

上高地へのアクセス基本情報と注意点:マイカー規制を理解する

上高地

上高地の豊かな自然を守るため、上高地公園線では年間を通じてマイカー規制が実施されています。

自家用車での直接乗り入れはできませんのでご注意ください。

マイカー規制について

上高地公園線は、年間を通じて一般車両の通行が規制されています。

この規制は、上高地の繊細な生態系を保護し、美しい景観を維持するための環境保護政策の一環です。

自家用車(自動二輪含む)は、釜トンネルより先への通行が規制されており、観光客は指定された場所で公共交通機関に乗り換える必要があります。

令和7年度のマイカー規制期間は4月17日(木)から11月15日(土)までと定められており、この期間中は許可車両のほか、バス、タクシー、軽車両(自転車など)のみ通行が認められます。

規制期間外の11月16日から翌年4月中旬までは、上高地エリア全体が冬季閉鎖期間に入ります。

この間は、宿泊施設、飲食施設、バス、タクシーなどの公共交通機関の営業が完全に停止します。

冬季の上高地入山は冬山登山とみなされ、十分な知識と装備が必須です。観光目的での安易な入山は避けましょう。

代替交通手段(沢渡・平湯からのシャトルバス・タクシー)

マイカーで上高地へ向かう場合、規制区間の手前にある指定駐車場に車を停め、そこからシャトルバスまたはタクシーに乗り換える必要があります。

主な乗り換え拠点は以下の2箇所です。

  • 松本方面から:
    • 長野自動車道 松本ICから約1時間の場所にある沢渡(さわんど)エリアの駐車場を利用します。
  • 高山方面から:
    • 高山ICから約45分の場所にある平湯(ひらゆ)エリアの駐車場を利用します。

沢渡または平湯から上高地までは、シャトルバスまたはタクシーで約30分かかります。

上高地周辺駐車場とシャトルバス・タクシー料金表

駐車場名1日駐車料金(普通車)1日駐車料金(二輪車)シャトルバス料金(片道/往復)タクシー料金(片道・定額)備考
沢渡(さわんど)700円3,050円1,500円/2,800円上高地まで5,200円 / 大正池まで4,300円松本方面からのアクセスに便利
平湯(ひらゆ)600円300円1,500円/2,800円上高地まで5,700円 / 大正池まで4,600円高山方面からのアクセスに便利。別途安房トンネル通行料が必要。
岐阜県タクシーは上高地まで6,000円、大正池まで4,500円。

平湯駐車場は駐車料金が安価ですが、タクシー利用の場合、安房トンネル通行料が別途発生するため、総額で沢渡と大差ない、あるいは高くなる可能性があります。

出発地、予算、同行人数、上高地での行動計画を総合的に考慮して選択しましょう。

東京からの上高地アクセス詳細

上高地

東京から上高地へは、主に高速バスの直行便と、鉄道と路線バスを組み合わせる方法があります。

高速バス直行便

乗り換えなしで上高地まで直接アクセスできる高速バスは、荷物が多い方や乗り換えの手間を省きたい方に便利です。

運行期間が限定されているため、事前の確認と早めの予約が必須です。

  • アルピコ交通「さわやか信州号」
    • 出発地:
      • バスタ新宿、渋谷マークシティ、二子玉川ライズなど
    • 所要時間:
      • 昼行便約4時間50分、夜行便約7時間
    • 料金目安:
      • 12,000円~14,000円(グリーン席は10,000円~14,000円)
    • 運行期間:
      • 4月下旬~11月上旬(要公式サイト確認)
    • 予約:
      • 「ハイウェイバスドットコム」ウェブサイト(電話予約不可)。
      • 乗車日の1ヶ月前から予約開始。
      • 土休日や観光シーズンは渋滞による遅延リスクあり。
  • 毎日あるぺん号(まいたび)
    • 出発地:
      • 竹橋駅、新宿西口
    • 所要時間:
      • 夜行便約6時間50分(東京夜発、上高地翌朝05:20頃着)
    • 料金目安:
      • スタンダード(4列シート)10,200円~13,200円
      • プレミアム(3列シート)13,000円~16,000円
    • 運行期間:
      • 7月11日~10月26日までの特定日運行(毎年春に発表)
    • 予約:
      • 「まいたび」ウェブサイト(ユーザー登録必要)、または電話(03-6265-6966、平日10:00~16:00)。
      • 早朝到着のため、時間を有効活用したい登山者に人気。

鉄道+路線バス(松本経由)

鉄道の定時性を重視する方には、鉄道と路線バスを組み合わせるルートが魅力的です。

  • JR中央本線特急「あずさ」+路線バス
    • ルート:
      • 新宿駅 → JR特急「あずさ」 → 松本駅 → 路線バス → 上高地
    • 全体の所要時間:
      • 約4時間(特急あずさ約2時間30分、路線バス約1時間30分)
    • 料金目安:
      • 約10,620円(特急料金6,620円、バス料金4,000円)
    • 予約:
      • JR特急「あずさ」は「えきねっと」で乗車日の1ヶ月前の午前10時から発売。
      • 事前受付サービス(1週間前14時~1ヶ月前9時54分)も活用可能。
      • 松本電鉄上高地線で新島々駅まで移動し、そこから路線バスまたはタクシーに乗り換えることも可能。
  • 北陸新幹線+高速バス(長野経由)
    • ルート:
      • 東京駅 → 北陸新幹線 → 長野駅 → 高速バス → 上高地
    • 全体の所要時間:
      • 約4時間10分(新幹線約1時間30分、高速バス約2時間40分)
    • 料金目安:
      • 約12,740円(新幹線8,340円、高速バス4,400円)
    • 備考:
      • 東京を出発して最も早く上高地に到着できる方法の一つ。
      • 新幹線はJR各社予約サイト、長野から上高地への高速バスはアルピコ交通「さわやか信州号」(長野~上高地線)を「ハイウェイバスドットコム」で予約。

東京からのアクセス:時間、コスト、快適性のトレードオフ

東京からのアクセスは、高速バスの直行便が最も便利ですが、鉄道と路線バスの組み合わせは定時性に優れます。

北陸新幹線を利用するルートは最速ですが、費用は高めです。

予算、時間制約、快適性、荷物の量、旅行全体の目的(途中観光の有無など)を考慮して、最適なルートを選びましょう。

東京から上高地への主要アクセスルート比較表

移動手段主要な出発地おおよその所要時間おおよその料金乗り換え回数主な運行会社備考
高速バス直行便 (さわやか信州号)バスタ新宿、渋谷、二子玉川昼行:約4時間50分 <br> 夜行:約7時間12,000円~14,000円なしアルピコ交通予約はハイウェイバスドットコム、土休日渋滞リスクあり。
高速バス直行便 (毎日あるぺん号)竹橋駅、新宿西口夜行:約6時間50分10,200円~16,000円なし毎日新聞旅行夜行便、早朝到着、プレミアムシートあり。
鉄道+路線バス (あずさ経由)新宿駅約4時間10,620円1回(松本)JR東日本、アルピコ交通えきねっとで特急あずさ予約。
新幹線+高速バス (長野経由)東京駅約4時間10分12,740円1回(長野)JR東日本、アルピコ交通東京発で最速アクセスの一つ。

名古屋からの上高地アクセス詳細

上高地 かっぱ橋

名古屋から上高地へは、直行高速バスが最もシンプルです。

鉄道と路線バスを組み合わせる方法も選択肢として存在します。

高速バス直行便

名古屋からの直行高速バスは、乗り換えなしで上高地までアクセスできるため、非常に便利です。

  • 名鉄バス「名古屋~上高地線」
    • 出発地:
      • 名鉄バスセンター
    • 所要時間:
      • 約6時間~6時間5分
    • 料金目安:
      • 片道7,800円~9,000円、往復12,200円~16,000円(出発日により変動)
    • 運行期間:
      • 4月25日(金)~10月19日(日)の特定日運行(7月18日~8月30日は毎日運行)
    • 予約:
      • 「ハイウェイバスドットコム」ウェブサイトまたは電話(名鉄高速バス予約センター 052-582-0489)。
      • 乗車日の1ヶ月前の午前8時から予約開始。
      • 予約後、乗車前日の23時59分までに乗車券を購入しないと自動キャンセルされるため注意。
      • 車内にはトイレ、フリーWi-Fi、充電設備が完備されている車両もあり。

鉄道+路線バス(松本または高山経由)

直行バスが運行しない期間や、より柔軟な出発時間を選びたい場合に有効な代替手段です。

途中駅での観光も可能です。

  • JR特急「しなの」+路線バス(松本経由)
    • ルート:
      • 名古屋駅 → JR特急「しなの」 → 松本駅 → 路線バス → 上高地
    • 全体の所要時間:
      • 約4時間~5時間(特急しなの約2時間5分、路線バス約1時間30分~2時間38分)
    • 料金目安:
      • 約8,500円~9,500円(名古屋~松本特急自由席5,610円、松本~上高地バス約2,900円~3,710円)
    • 予約:
      • JR特急「しなの」はNAVITIME Travelなどのオンラインサービスで予約可能。
      • 松本からのバスは予約が必要な場合があるため要事前確認。
      • 松本電鉄上高地線で新島々駅まで移動し、そこから路線バスまたはタクシーに乗り換えることも可能。
  • JR+濃飛バス(高山経由)
    • ルート:
      • 駅 → JR(特急「ひだ」など) → 高山駅 → 濃飛バス → 平湯バスターミナル → シャトルバス → 上高地
    • 全体の所要時間:
      • 約4時間~4時間半(名古屋~高山約2時間40分、高山~上高地約1時間25分~1時間43分)
    • 料金目安:
      • 高山~上高地約3,050円~3,100円(JR運賃別途)
    • 予約:
      • 濃飛バス上高地線はウェブ予約とクレジットカード決済が必要。
      • 出発日の3日前16:00までに予約・決済完了が必要。
      • 高山での乗り換えが必要ですが、平湯温泉でシャトルバスに乗り換えるのが一般的。
      • 飛騨高山観光と組み合わせて旅行を楽しむことも可能。

名古屋からのアクセス:選択肢の比較と潜在的な混雑回避

名古屋からのアクセスは、直行高速バスの利便性が際立っていますが、運行期間が特定日に限られる制約があります。

繁忙期以外の時期や、より柔軟な旅行計画を立てたい場合には、鉄道と路線バスを組み合わせるルートが有効です。

料金や所要時間には時期や経路により若干の差異が見られるため、旅行計画時には複数の情報源で比較検討し、最終的には各交通機関の公式ウェブサイトで最新情報を確認することが重要です。

繁忙期には直行バスの座席が早期に埋まる可能性も高いため、代替ルートも事前に調べておくことが賢明です。

名古屋から上高地への主要アクセスルート比較表

移動手段主要な出発地おおよその所要時間おおよその料金乗り換え回数主な運行会社備考
高速バス直行便 (名古屋~上高地線)名鉄バスセンター約6時間~6時間5分片道7,800円~9,000円 <br> 往復12,200円~16,000円なし名鉄バス特定日運行、車内トイレ・Wi-Fi・充電設備あり。予約はハイウェイバスドットコム。
鉄道+路線バス (松本経由)名古屋駅約4時間~5時間約8,500円~9,500円1回(松本)JR東海、アルピコ交通JR特急しなの利用。松本からのバスは予約制の場合あり。
JR+濃飛バス (高山経由)名古屋駅約4時間~4時間半高山~上高地約3,050円~3,100円 (JR運賃別途)1回(高山)JR東海、濃飛バス平湯温泉で乗り換え。濃飛バスはWEB予約必要。

上高地内での移動と周辺情報

上高地

上高地バスターミナルは、上高地観光の主要な玄関口です。

上高地バスターミナルからの主要スポットへのアクセス

上高地バスターミナルから、代表的な観光スポットである河童橋、大正池、明神池などへは、美しい自然を楽しみながら徒歩でアクセスできます。

河童橋まではバスターミナルからすぐの距離です。大正池方面へは、バスターミナルからタクシーを利用することも可能です。

沢渡・平湯駐車場の詳細

マイカーで上高地を訪れる際の乗り換え拠点となる沢渡と平湯の駐車場は、上高地へのアクセスを計画する上で重要なポイントです。

  • 沢渡駐車場:
    • 普通車1日700円、二輪車1日3050円。
  • 平湯駐車場:
    • 普通車1日600円、二輪車1日300円。

これらの駐車場からは、上高地バスターミナルまでシャトルバスまたはタクシーが運行しています。

シャトルバスの運賃は、沢渡・平湯ともに片道1,500円、往復2,800円です。

タクシーの定額料金は、沢渡から上高地まで5,200円、大正池まで4,300円。

平湯からは上高地まで5,700円、大正池まで4,600円ですが、これらの料金には別途安房トンネル通行料が加算されます。

岐阜県のタクシー事業者を利用する場合、平湯から上高地までは6,000円、大正池までは4,500円となります。

駐車場の選択は、駐車料金だけでなく、その後のシャトルバスやタクシーの運賃、そして安房トンネル通行料といった追加費用を含めた総コストを考慮することが重要です。

出発地が松本方面か高山方面か、同行者の人数、上高地内でどのスポットから観光を始めたいかといった具体的な旅行計画によっても、最適な駐車場と二次交通手段の組み合わせは異なります。

予約と計画のヒント

上高地

上高地へのアクセスは、特に観光シーズン中の繁忙期には交通機関の座席や宿泊施設の需要が非常に高まります。

早めの情報収集と予約手配が成功の鍵となります。

各交通機関の予約サイトと予約開始時期

  • アルピコ交通「さわやか信州号」:
    • 「ハイウェイバスドットコム」で乗車日の1ヶ月前から予約開始。
  • 濃飛バス 上高地線:
    • ウェブ予約とクレジットカード決済が必要。
    • 出発日の3日前16:00までに予約・決済完了が必要。
  • 名鉄バス「名古屋~上高地線」:
    • 「ハイウェイバスドットコム」または電話(名鉄高速バス予約センター 052-582-0489)で乗車日の1ヶ月前の午前8時から予約開始。
    • 予約後、乗車前日の23時59分までに乗車券を購入しないと自動キャンセル。
  • 毎日あるぺん号(まいたび):
    • 「まいたび」ウェブサイトまたは電話(03-6265-6966)で予約。
    • 夜行便の場合、到着日は出発日の翌日となるため、宿泊施設の手配などで日付を間違えないよう注意。
  • JR各社(特急あずさ、北陸新幹線、特急しなのなど):
    • 乗車日の1ヶ月前の午前10時から発売開始。
    • 「えきねっと」では事前受付サービス(発売開始日の1週間前14時~1ヶ月前9時54分)も利用可能。
    • 区間や席数限定の割引切符(トクだ値など)も活用可能。

繁忙期の予約の重要性と注意点

ゴールデンウィーク、夏休み、紅葉のピークシーズンは、交通機関の座席や宿泊施設の予約が非常に混み合います。

希望する日程でスムーズに移動できるよう、各交通機関の予約開始日に合わせて、可能な限り早めに手配を完了することが極めて重要です。

高速バスの予約サイトでは、座席の空き状況がリアルタイムで反映されない場合があるため、予約手続きの際にはサイトの指示に細心の注意を払い、購入期限を厳守することが求められます。

お問い合わせ先一覧

旅行計画中に不明な点が生じた場合や、最新の運行状況を確認したい場合には、以下の各交通機関へ直接問い合わせることが推奨されます。

  • 路線バス:
  • タクシー:
    • 上高地タクシー運営協議会:
      • 上高地共同配車センター Tel. 0263-95-2350,
      • 沢渡共同配車センター Tel. 0263-93-3336
  • 名鉄高速バス予約センター:
    • Tel. 052-582-0489
  • 毎日新聞旅行(毎日あるぺん号):
    • Tel. 03-6265-6966

まとめ

上高地への訪問は、手つかずの自然と壮大な景観が織りなす特別な体験を提供します。

自家用車の乗り入れが規制されているため、公共交通機関への乗り換えが必須となる点を理解し、周到な計画を立てることが重要です。

東京や名古屋からのアクセス方法は多岐にわたり、直行高速バス、または鉄道と路線バスを組み合わせるルートが主な選択肢となります。

それぞれのルートは、所要時間、費用、乗り換えの有無、運行期間、そして予約方法において異なる特徴を持っています。

ご自身の旅行スタイル、予算、時間的な制約、移動中の快適性への希望、荷物の量、そして上高地周辺での具体的な観光計画を総合的に考慮し、最適なルートを選択してください。

特に繁忙期は、交通機関の座席が早期に埋まる傾向があるため、希望する日程でスムーズに移動するためには、各交通機関の予約開始日に合わせて、早めの情報収集と手配が不可欠です。

最後に、運行ダイヤや料金、予約状況は季節や状況によって変動する可能性があるため、出発前には必ず各交通機関の公式サイトで最新の情報を確認することを強く推奨します。

これらの情報を活用し、周到な準備を行うことで、上高地での素晴らしい体験を存分に楽しむことができるでしょう。

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