手つかずの自然が残る尾瀬国立公園。
本州最大の高層湿原「尾瀬ヶ原」や神秘的な「尾瀬沼」、さらには日本百名山に名を連ねる至仏山や燧ヶ岳など、多彩な自然が広がる日本の宝のひとつです。
四季折々の美しい姿を楽しむことができ、特に春のミズバショウ、夏のニッコウキスゲ、そして秋の紅葉の季節には、多くの人々がその絶景に魅了されます。
「尾瀬に行ってみたいけど、行き方がよく分からない」
という方のために、この記事では東京・名古屋から尾瀬へのアクセス方法を、2025年の最新情報とともにご案内します。
尾瀬の魅力とベストシーズン

尾瀬最大の魅力は、広大な湿原と山々が織りなす絶景です。
木道が整備されているため、初心者からベテランの方まで安心して散策を楽しめます。
- ミズバショウ:
- 5月下旬~6月上旬
- ニッコウキスゲ:
- 7月中旬~下旬
- 紅葉:
- 9月中旬~10月上旬
これらのシーズンは特に人気が高く、週末は多くの来訪者で賑わいます。
静かな尾瀬を堪能したい場合は、平日やピークを避けての訪問がおすすめです。
尾瀬訪問前に知っておきたいポイント

快適で安全に尾瀬を楽しむため、以下の点にご注意ください。
1. 季節ごとの道路状況
冬季(例年11月~翌4月下旬)は積雪のため道路が閉鎖されます。
各登山口ごとに開通時期が異なるので、事前に最新情報を必ずご確認ください。
- 群馬県側(鳩待峠・大清水):
- 4月18日10時開通予定
- 福島県側(御池):
- 5月1日開通予定
- 福島県側(沼山峠):
- 5月24日開通予定 (いずれも2025年予定。積雪状況により変動あり)
2. マイカー規制とシャトルバス
尾瀬の主要登山口周辺では自然保護のため自家用車規制が実施されています。
指定駐車場に車を停め、シャトルバスや乗合タクシーに乗り換えて入山しましょう。
- 鳩待峠方面:
- 戸倉地区の有料駐車場(1日1,000円)
- 乗合バス・タクシー(片道1,300円)
- 大清水方面:
- 大清水駐車場(1日1,000円)
- 低公害車(片道1,000円)
- 沼山峠・御池方面:
- 御池駐車場(1回1,000円)
- シャトルバス(片道600円)
※御池駐車場が満車の際は七入駐車場(無料)・シャトルバス利用
3. その他の注意事項
- 靴の準備:
- 山岳地帯のため登山に適した靴を用意しましょう。
- 携帯電話:
- 圏外のエリアが多いですが、山小屋やビジターセンター周辺では繋がる場合もあります。
- 宿泊:
- 日帰りも可能ですが、朝夕の幻想的な尾瀬を楽しむなら山小屋利用もおすすめ。
- 早めの予約が安心です。
東京からのアクセス

東京からは、群馬県側(鳩待峠・大清水)と福島県側(沼山峠・御池)いずれの登山口も利用できます。
1. 鳩待峠(尾瀬ヶ原・至仏山方面)
公共交通でのアクセス
- 【高速バス】
- 「尾瀬号」:
- バスタ新宿~尾瀬戸倉(約4~4時間40分、片道4,200~5,000円)
- 「尾瀬号」:
- 【新幹線+路線バス】
- 東京駅~上毛高原駅(約1時間)
- 上毛高原駅~尾瀬戸倉(約1時間45分)
- 合計約4時間30分
- 運賃約4,100円
- 【JR在来線+路線バス】
- 東京駅~沼田駅(約2時間50分)
- 沼田駅~尾瀬戸倉(約1時間20分)
- 合計約5時間
- 運賃約6,340円
どのルートも、尾瀬戸倉で鳩待峠行きバス・タクシーへ乗換(片道1,300円)。
車でのアクセス
関越道「沼田IC」から戸倉方面へ(約1時間)、戸倉地区駐車場(1日1,000円)利用、バス・タクシー乗換。
高速料金(東京IC~沼田IC):5,980円~7,330円
2. 大清水(尾瀬沼・燧ヶ岳方面)
公共交通でのアクセス
- 【高速バス】
- バスタ新宿~大清水(約4時間15分、4,500~5,000円)
- 【新幹線+路線バス】
- 東京駅~上毛高原、バスで大清水へ(合計約3時間30分、約4,100円)
車でのアクセス
関越自動車道「沼田IC」より大清水まで約1時間10分、大清水駐車場(1,000円)利用。
大清水方面はマイカー規制なし。
3. 沼山峠・御池(燧ヶ岳・三条ノ滝・尾瀬沼方面)
公共交通でのアクセス
- 東武鉄道特急リバティ会津で浅草~会津高原尾瀬口(約3時間)
- バスで御池(約1時間40分)
- 沼山峠へはシャトルバス乗換(約20分・600円)
- 合計御池まで約4時間30分
- 沼山峠まで約5時間
車でのアクセス
東北自動車道「西那須野塩原IC」から御池まで約2時間30分。
御池駐車場(1,000円)、沼山峠へのシャトルバス利用。
名古屋からのアクセス

名古屋から尾瀬までは東京を経由する方法が主流です。
1. 鳩待峠(群馬県側)
公共交通でのアクセス
名古屋から東海道新幹線で東京駅(約1時間40分~2時間)、東京から「東京発→尾瀬」各ルート利用。
名古屋~沼田駅まで合計約3時間45分、運賃15,050~16,080円。
車でのアクセス
東名高速と関越自動車道経由で沼田ICまで約5時間41分(高速料金約11,200円)、戸倉駐車場利用可。
2. 大清水方面
公共交通でのアクセス
名古屋~東京まで新幹線、その後大清水方面への高速バスまたは新幹線+路線バス利用(約3時間30分~4時間15分、運賃4,100~5,000円)。
車でのアクセス
沼田IC経由で大清水駐車場利用が可能(所要時間、料金は鳩待峠方面と同じ)。
3. 沼山峠・御池方面(福島県側)
公共交通でのアクセス
名古屋~東京まで新幹線、東京から会津高原尾瀬口まで東武鉄道+バス。乗換ルートで合計所要時間約5時間59分、運賃16,470円。
車でのアクセス
東名高速→東北道→西那須野塩原IC(約5時間16分、高速料金約10,900円)、御池駐車場利用、シャトルバス乗換。
尾瀬旅行のポイント

尾瀬旅行のポイントを紹介します。
- 宿泊を考えよう:
- 日帰りも可能ですが、朝夕の素晴らしい景色やさまざまなコースを巡るには、山小屋泊がおすすめです。
- 混雑を避ける:
- ミズバショウやニッコウキスゲ、紅葉のピーク時は週末を避けるとゆっくり楽しめます。
- 最新情報の確認を:
- 道路の開通状況やバス運行は積雪や天候で変わるため、出発前には公式サイトで必ず情報をチェックしましょう。
最後に
尾瀬国立公園へのアクセス方法は多彩で、出発地や登山口によって選択肢がいくつもあります。
また、マイカー規制や道路閉鎖など独自のルールも尾瀬の自然を守るために設けられています。
しっかり情報収集と計画を立てて、“日本の自然の宝庫”尾瀬で忘れられない体験をぜひお楽しみください。
このガイドが快適な尾瀬旅の一助になれば幸いです。
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