京都の夏を代表する風物詩「五山の送り火」は、毎年8月16日の夜に市内を囲む山々で点火され、幻想的な光景が広がります。
この伝統行事をしっかりと楽しむには、鑑賞場所の選定が重要です。
ここでは、送り火を美しく、快適に鑑賞できるおすすめスポットをご紹介します。
五山送り火とは?

「大文字」をはじめ、「妙・法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の5つの送り火が、午後8時から5分おきに順次点火されます。
それぞれの送り火は約30分間灯され、先祖の霊を送り出す仏教行事として、長年京都市民に親しまれてきました。
鑑賞目的別に選ぶおすすめスポット

鑑賞目的別に選ぶおすすめスポットを紹介します。
【1】できるだけ多くの送り火を一度に見たい方に
市内を一望できるスポットでは、複数の送り火を一度に見ることが可能です。
時間に限りのある方にもおすすめです。
スポット名 | 特徴 |
---|---|
京都タワー | 有料施設。五山すべてが一望可能な貴重な展望台 |
京都駅ビル空中経路 | 無料で五山すべてが見られる人気スポット。混雑必至 |
船岡山公園 | 「鳥居形」を除く4つが鑑賞可能。展望台あり |
北大路橋 | 「左大文字」「妙法」「船形」の3つが見える |
嵐山・渡月橋付近 | 「大文字」「鳥居形」の2つが同時に鑑賞可能 |
【2】特定の送り火をじっくり楽しみたい方に
送り火それぞれに最適な鑑賞スポットがあります。
護摩木が燃える音や鐘の音など、臨場感を味わいたい方はこちらへ。
送り火名 | 主な鑑賞スポット | 備考 |
---|---|---|
大文字 | 鴨川デルタ、京都御苑、丸太町橋、今出川通 | 市内の至る所から見える、最も人気の送り火 |
妙法 | 松ヶ崎周辺(北山通、宝ヶ池通付近)、高野川堤防 | 2つで一対の送り火。松ヶ崎駅周辺が特に見やすい |
船形 | 上賀茂橋、鴨川、高野川堤防(高野橋) | 上賀茂神社付近も人気。迫力ある「舟」の字を間近で鑑賞 |
左大文字 | 金閣寺前、西大路通(円町~金閣寺) | 視界を遮る建物が多いため、場所選びは慎重に |
鳥居形 | 広沢池、渡月橋付近、松尾橋 | 灯籠流しとセットで幻想的な雰囲気を堪能 |
【3】混雑を避けて、ゆったり楽しみたい方に
人気スポットは非常に混雑しますが、少し離れた場所や穴場を狙うことで比較的快適に鑑賞できます。
穴場スポット | 特徴 |
---|---|
高野川堤防 | 広い河川敷があり、比較的空いている |
出町橋周辺 | 「法」がよく見え、河川敷でゆったり鑑賞可能 |
イオンモール京都五条(屋上) | 五山すべてが見えるとされる穴場(混雑少なめ) |
吉田山 | 「大文字」「法」が見えるが、展望台は狭いので注意 |
鑑賞時の注意点

送り火を安全かつ快適に楽しむためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 早めの場所取りを心がけましょう
- 人気の場所は夕方には人でいっぱいになります。
- 特に家族連れや写真撮影を予定している場合は、時間に余裕を持って行動してください。
- 熱中症対策を忘れずに
- 夏の夜でも蒸し暑くなることが多いため、水分補給や帽子の着用がおすすめです。
- 交通規制に注意
- 渡月橋など一部地域では、当日に交通規制が実施されます。
- 公共交通機関を利用するか、事前に交通情報をチェックしておきましょう。
- 安全第一で行動を
- 鑑賞中の無理な場所取りや、柵に登るなどの行為は危険です。
- 周囲の人と譲り合いながら鑑賞しましょう。
まとめ
京都五山の送り火は、それぞれの山に込められた意味と、灯火が織りなす美しさを感じられる行事です。
自分のスタイルに合ったスポットを選び、夏の夜を彩る幻想的な時間をぜひ体感してください。
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