初心者バードウォッチャーの登竜門の一つといえば、イソシギですよね。
そもそもシギ・チドリ類自体が難しいと思われていますね…。
夏羽はともかく、冬羽になると似たような姿になってしまうので仕方ありません。
しかし、いつまでも苦手意識を抱えたままでは前に進めません!!
まずはイソシギを覚えて、シギ・チドリ類の識別を頑張りましょう。
記事の信頼性
私は2013年から鳥を見始めています。
Instagramで鳥に関する発信をし、1万人以上のフォロワーを獲得しました。
双眼鏡と図鑑を持って鳥を見ていた高校生時代、イソシギが分からなくて本当に苦労しました…。
イソシギのおさらい
まずはイソシギのおさらいから始めましょう。
イソシギは本州以南で留鳥、北海道で夏鳥です。
河原,水田,岩礁海岸,干潟,池,渓流など多くの水辺に生息しています。
池のある都市公園なんかでも、見かけることのある鳥です。
あらゆる場所に生息しているからこそ、他のシギチと間違われやすいと言えるでしょう…。
イソシギの最大の特徴といえば、翼の付け根にある白い切れ込み!!
イソシギかな?って迷ったときは、まずは翼の付け根を確認しましょう。
似てる鳥たち
イソシギとよく誤同定される鳥たちを紹介します。
細かく見れば、それぞれの違いがよく分かるはずです。
ハマシギ
ハマシギは、冬鳥または旅鳥に該当する鳥です。
干潟や砂浜、時には水田にも飛来します。
夏羽は間違いようがないぐらい目立っていますが、問題は冬羽。
白い腹に茶色い背中と、イソシギと似たようなカラーリングです。
パーツごとの細かい識別点は後で紹介しますが、ハマシギは嘴がわずかに下へ反っていたり、足が黒かったりなど特徴が多いです。
クサシギ
クサシギは冬鳥または旅鳥に該当する鳥です。
河川,農耕地の用水路,水田などに生息しており、この環境にいるイソシギと間違われています。
イソシギと嘴と足の色が同じで、体の色もほとんど同じなので無理もありません。
しかし、翼の付け根の白い切れ込みが無いことや、背中の白斑の有無でイソシギと識別することができます。
オジロトウネン
オジロトウネンは旅鳥または冬鳥に該当する鳥です。
内陸の河川,水田,蓮田などに生息しています。
見る機会の少ない鳥なので、イソシギをオジロトウネンと思い込んでしまう方が多い印象です…。
私もその病にかかったことがあるので、気持ちは分かります。
イソシギと嘴,足,体の色が似ていますからね…。
しかし、オジロトウネンの大きさは、イソシギより一回り小さいです。
見慣れてくると、その大きさの違いで分かるようになってくると思います。
見分けるポイント
具体的に、見分けるポイントを紹介します。
翼の付け根
最も見分けやすいポイントは、翼の付け根にある白い切れ込みです。
ハマシギとオジロトウネンにも白い切れ込みがあるように見えますが、角度が異なります。
イソシギの場合、かなり鋭角の切れ込みが入っているので、これを確認できると識別しやすいです。
雨覆の模様
イソシギは他のシギ類と比較して、雨覆が密に詰まったように見えるのが特徴です。
細かく見ると黒斑があります。
ハマシギとオジロトウネンは雨覆が一枚一枚しっかり見えるので、翼に注目すればイソシギと混同することが少ないです。
クサシギの雨覆は少し密に見えるものの、白斑が散りばめられているので、イソシギと違いがはっきり分かります。
足
4種の足を比べると、ハマシギのみが黒でイソシギ,ハマシギ,オジロトウネンは黄色です。
クサシギはイソシギより足が長いので、見慣れると違いがよく分かるようになります。
オジロトウネンは足が短いため、水につかっているとほとんど見えないことも。
他の3種も水につかっていることが多くはっきり見えないことが多いので、他の識別点と合わせて識別しましょう。
嘴
イソシギ,クサシギ,オジロトウネンは嘴が真っ直ぐで、ハマシギはわずかに下へ反っています。
クサシギは、足と同様にイソシギより長いのが特徴です。
オジロトウネンは、嘴が短く先が尖っているように見えます。
大きさ
4種の全長は以下の通りです。
大きさは、クサシギ>イソシギ≒ハマシギ>オジロトウネンの順でになります。
オジロトウネンは一回り小さいので、イソシギだと思っても違和感を感じられるはずです。
尾羽の動き
イソシギの特徴の一つとして挙げられるのが、尾羽の動きです。
尾羽を上下にピコピコ動かし、水際を歩き回る様子を観察することができます。
まとめ
イソシギの特徴をまとめると、以下の通りです。
- 最も分かりやすいのは翼の付け根の白い切れ込み
- 足は黄色
- 嘴は黒
- ハマシギぐらいの大きさ
- 尾羽を動かしながら水際を歩き回る
イソシギはシギ・チドリ類識別の基礎となる鳥です。
ぜひマスターしましょう!!
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